整骨院の経営戦略

院内の仕組みは「60点主義」で考える

セミナーや勉強会なんかに参加すると「仕組みが大事」とか「仕組みがないといけない」とかいうことをよく聞くと思います。

確かに仕組みは大事ですし、僕自身仕組み化を進めることはとても大事だと考えていますが・・・

勘違いしてはいけないのが「仕組みは決して魔法ではない」ということです。

仕組みがあるだけで全てがうまく行くわけではありませんし、「仕組み」というモノに対して、過度に依存したり、過大評価してしまってはいけないってことですね。

時々「仕組み」という「魔法」ができあがれば、院がそれで100点満点に動いていくという印象を持っている先生がいらっしゃいますが、残念ながら人が仕組みを回していく以上「仕組み」があるからといってそれだけでOKなんてことはありえないのです。

たとえばヒューマンエラーなんかは、どうしたって避けては通れないものですしね。汗

それどころかむしろ、現場のスタッフが扱う仕組みに関していえば「60点主義」で考えることのほうが、逆に成果に繋がりやすくなるくらいだったりするんですよ!

どういうことかというと・・・

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「これ」を知らなければ改善のしようがありません。

整骨院や整体院などの治療院経営者さんは、基本的にすごく真面目な人が多いと思っています。

土日は頻繁にセミナーに参加して、ご自身の能力を伸ばすために使ったり、診療が終わったあとから夜のzoomセミナーに参加してみたり、夜は普段から遅くまで院に残って練習したり、スタッフコミュニケーションを強化するためにレクレーションをやったりと、本当に素晴らしいことだと思います。(さすがに最近ではあんまり夜遅くまで残すのも問題になりますし、そういった院は少なくなってますけどね。笑)

仮に体力的にきつかったとしても、こういったアクションが実を結んで、満足のいく成果が出ている先生はまだ良いのですが・・・・・・

残念ながら目に見える成果にはなかなか繋がっていないという先生も多かったりしますし、そうなると精神的にもかなりきつくなってきますよね。汗

学んでいる内容自体は悪くないのに成果が出ない場合、これはつまり先生の取った「アクション」が、その時点での院の問題やボトルネックに対してクリティカルに作用できてないってことなんですね。

要はアクションには「タイミング」も大事ってことです。

アクションをどんどん起こすことは大事ですが、具体的に大事なポイントを抑えて行動しないと結局同じところをグルグル回ってしまい、前に進めなくなってしまうかも知れませんよ?

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全部自分でやろうとすることの落とし穴

1人院長で治療院を切り盛りして、ある程度いい感じに頑張っている先生というのは、実際のところ売上金額以上に能力が高かったりします。

治療院の現場で必要とされる能力と、経営における集客やマーケティングで求められる能力がまるっきり違うのに、それを全部自分でやっているのですから、そりゃ高い能力が求められますよね。汗

そして実際に、能力が高いからこそ治療から集客やマーケティングまで全部を自分でやろうとしてしまうのですが・・・・・・

確かにそれはコストがかからない方法ではあるかも知れませんが、実は失うものも大きいリスクの高いやり方なのですね。汗

コストカットのために良かれと思ってやっていることが、裏目に出ているかも知れないこともあるんですよ?

これは実際にクライアントさんであった話なのですが・・・・・・

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整骨院・整体院における新患と既存の間にあるステージ

整骨院や整体院では、新患さんの人数も重要ですが、それ以上にリピートをしっかりと出して、既存患者さんを増やしていけるかどうかが生命線と言えます。

売上の推移を見てると分かるのですが、なかなか売上が伸びていかない・・・と悩んでいる先生は、毎月の売上がただ単に新患さんの人数や成約率で増減しているだけだったりしますし、逆に徐々にしっかりと売上が伸びている院では、ちゃんと既存患者さんからの売上が右肩上がりに伸びていくという傾向が見て取れることが多いです。

だからこそ、本当に伸ばしていくべきなのは新患さんの人数よりも、既存患者さんの人数とも言えるのですね!(新患さんの人数はある程度安定していればずっと同じままで大丈夫です。もちろん、院のキャパによって抱えられる総カルテ枚数の限界値はあるでしょうけど。)

ただ、この「新患さん」から「既存患者さん」になる手前に、もう一つ別の「ステージ」があることを、あなたはしっかりと認識出来ているでしょうか?

このステージの存在を理解せず普段から患者さんへの対応を行なっていると・・・・・・

どうしても既存患者さんが増えない治療院が出来上がってしまいますよ。汗

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自分の院の離脱率の重みをちゃんと理解していますか?

治療院経営において、毎月必ず追っていかなければいけない数字というのは当然いくつもありますが、そのうちの一つには「離脱率」というものがあります。

この離脱率をただの数字でしか見ていない先生と、離脱率によってどのような部分にどのような影響が出てくるのか意味がしっかりわかっている先生とでは、治療院経営の質に大きな差が出てきます。

この数字の影響を理解し、毎月必死にコントロールしようとする院はどんどん来院数も伸び、院も賑わってきますが、逆に深く理解せずなんとなく離脱率を集計しているような院では、なかなか来院数も伸びず、院の成長が止まる原因にもなってしまうのです。汗

そこで今回は、どの程度の離脱率が適正で、またその数字によってどういった部分での方向性が決まってくるのかについてお伝えしていきますね!

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戦略は戦術をたくさん持っていないと成り立たない

治療院経営を行っていく上で、戦略的に行動を起こしていくことは非常に大切です。

「離脱率を長期的に下げて行って、母数を増やした経営基盤安定を図ろう」

「1人治療院だと1日に診れる人数に限界もあるから、段階的に値上げして可能な限りの高単価施策を取って行こう」

「地域でウェブ戦略を強く行っている院が少ないからウェブ集客をガッツリ展開していこう」

なんていう戦略的な方向性を定めたりですね^^

年末だからこそ、今まさにこういった来年の院の経営方向をじっくりと考えているところでしょう。

とはいえ・・・

残念ながら、そもそも具体的な戦術をあなたがたくさん持っていないのであれば、戦略的に経営を行っていくなんて逆立ちしたって出来やしません。(あるいは、自分が出来なくてもチームの誰かができる、とかなら別ですが。)

だからこそ、戦略を実現するために、その前段階で数多くの戦術を修めることが大事になるのです!

戦術なき戦略(具体策の無い構想)は机上の空論で終わりますからね。汗

あなたは自身の思い描く経営戦略を実現するための、沢山の戦術をしっかりと学んでいるでしょうか?

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治療院経営の値上げに関する勘違い

現在、あなたの治療院では1回あたりどれくらいの単価で施術を行っているでしょうか?

保険のみで窓口500円ぐらいでやっているところもあれば、自費と組み合わせて毎回2000円や3000円くらいでやっているところもあれば、完全自費で毎回7000円~1万円くらい頂いている院さんもいるでしょう。

施術単価自体は、その院のスタッフさんの人数や戦略によって、少し低いから悪いだとか、高ければ良いというものでもないため、どんな金額設定でも構いませんが・・・・・・

とはいえ、もっと単価を上げたいと考えているのにも関わらず、なかなか単価を上げ切らないというのであれば、その場合は問題があると言えるでしょう!

そしてそういった先生はもしかしたら「自費移行に対する認識」自体が間違ってしまっている可能性があります!

この話題は何度もブログで紹介してはいますが、一体どんな認識エラーが値上げを引き留めてしまうのかというと・・・・・・

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初回問診で視覚に訴えるツールを用意できているか?

治療院の売上の大部分を決定づけると言っても過言でないほど重要なのが「初回問診」によるリピートの獲得になります。

これだけは本当にどれだけ準備してもし足りない、と言えるほどです。

しっかりとした自身の「型」を固めておくのはもちろん、問診票の作り込みやトークスクリプトの作成、問診に使うツールなんかも当然用意しておかなければなりませんね!

しかし・・・

それほど重要な初回問診にも関わらず、未だに当たり前のように事前にできる準備が足りていなかったりする先生がいたりすることもあります。汗

では、あらかじめどんな準備をしておかなければならないのかと言うと・・・

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これからの時期は新しいことを導入してみる

つい先日まではまだ半袖に1枚上着を着れば大丈夫かな??ってくらいの気温だった気がするのですが、ここ1~2週間くらいは、急激に冷え込む日が増えてきたように感じますね。(今年の福岡では11月15日までは夏日だったってこないだニュースで言ってましたけど、秋はどこに行ったんだってくらい、ちょっと落差が激しすぎますね。笑)

気がつけばもうあっという間に年末でしょうし、ここからさらに寒くなってくるのでしょう。汗

残念ながら、これくらいの時期から2月後半くらいにかけてまでは、どうしても治療院業界としては新患さんの数も減りやすく、来院数が減ってくる院も多くなってきます。(そうでない院がたくさんあるのも事実ですが、傾向としてはこのような院が多いですね。)

だからこそ、そのうえで休眠患者さんの呼び起こしだったり、既存患者さんの通院ペースをコントロールしたりと、来院数を減らさないための施策を色々と打っていくことも経営上大事ではあるのですが・・・

それとはまったく別の視点から、これからの3カ月間でやるべきオススメのことをお伝えします!(ただし、すべての院に当てはまる訳ではありません。笑)

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整骨院・整体院において一番よくない状態の「自費メニュー」

あなたの治療院には何種類の自費メニューがあるでしょうか?

最近では自費メニューの導入といって、どんどん院内のメニュー数を増やしている先生も多いですね。

自費メニューが沢山あれば患者さんの細かいニーズにまで対応できるといった点もメリットになりますが・・・実はメニューをどんどん増やすことにはそれなりにデメリットも存在するのです。

経営という視点からシンプルに見れば、売上の柱が増えることは良いことと言えますし、たしかに自費メニューがあればあるほど利益も高くなりそうな気がしますが・・・

集客にかかるコストや教育にかかるリソースを考えると、残念ながら導入している自費メニューの全てが、ちゃんと利益として伸びることに直結しているとは限らなかったりするのですね!(見た目上の売上だけは伸びてたりしますが。)

実は自費メニューを導入して、単価を上げていきたいとは言っても商品が「ある状態」になってしまっているなら、導入しない、あるいは撤退したほうがマシという「最悪の状態」があるのです。

では、その最悪の状態とはどんな状態なのかというと・・・

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