整骨院経営における自費移行がある程度成功して、顧客単価が上がってくると、今度は継続率を維持するという問題が発生してきます。
ようは、高いから続かないって現象ですね。
保険請求のみのような安い金額であれば、とりあえず施術をしているだけでも続けて来院し続けたような人達も、毎回1000円や2000円という金額を支払うようになってくると、そのままでは中々続けて来院してくれることは無くなって来ます。
そこで今回は、顧客単価が上がったとしても来院頻度をしっかりと確保するための「患者教育」についてお話していきたいと思います。
患者さんが来ないのは高いからじゃない
まず知って頂きたいのが、患者さんが来院しなくなるのは現場での「教育不足」だっていうことなんです。
患者さんに教育とは何事だ!と言われる先生もいらっしゃるかも知れませんが、分かりやすい表現を選ぶと教育という言葉を使わざるを得ないだけですので、そこはお許しください。
では、いったい何を教育しなければならないのか?
その部分をお伝えしていきます。
慰安と治療の徹底的な差別化
これがまずは絶対です。
患者さんからあなたの院で行う施術がマッサージなどと同じような「慰安」として捉えられてしまうと、患者さんは料金に「少し高いな・・・」と感じた時点で来院されなくなります。
だって、「慰安」は趣味というか、娯楽の延長上ですよね?
出費がかさんだ際に、どこが削られがちになるかって言えば娯楽費です。
しかし「治療」は違います。
例えば医者から「このお薬を定期的に飲み続けなければ、命に関わりますよ。」と言われれば、仮にそのお薬が高くても飲み続けますよね?いや、むしろそのお薬を買うお金を貯めるために頑張りますよね?笑
この例はちょっと極端ですが、要は患者さんの中にある価値観をしっかりと入れ替えろってことなんですね。
患者さんに「あそこの治療院は決して安いわけじゃないけど、私が健康に暮らせるためには必要なものだから仕方ないわね。」ってしっかりと思わせられるかどうかなのです!
そのためにも、
- 初診の段階で「うちはしっかりとした治療を行なってますよ」と伝える
- 患者さんに信頼されつつも、人間関係を近くしすぎず、先生という立場を保つ
- 毎回の治療ごとに、しっかりとBefore&Afterを体感させ、患者さんに「治療すれば良くなる」ということを覚え込ませる
- 来院ごとに、しっかりと治療を継続する必要性を伝え続ける
といった作業が大事になってきます。
是非意識してやっていきましょう。
通院指導をしっかりと行う
来院するペースをこちらがコントロールすることは非常に大切です。
予約制でやっている院は問題ないかも知れませんが、治療院は予約制でやっていないところも沢山ありますから、そういった治療院はここに注意してみてください。
どういうことかと言うと、次回来院して頂く日にちをしっかりとこちらが主導権を持って患者さんに伝えているか?ってことです。
例えば、あなたの院内でこういった会話は行われていないでしょうか?
とこんな感じの会話です。
いたって普通の会話ですが、この普通の会話をしていることが患者さんに主導権を握られているってことなんです。
本当に治療というのであれば、主導権は常に先生側が持っていなくてはなりません。
ですので、目指すべき会話はこんな感じです。
とこんな感じの内容です。(ちょっと内容は省きましたが、本来であれば時間まで指定出来るとなお良いです。)
これが先生側が主導権を握っている、治療の通院指導です。
通院指導というのは、その必要性さえしっかりと患者さんに教育出来れば、ちゃんと指定した通りに通うようになります。
通院指導が緩くなってしまうと、一気に離脱率が増え、来院数が減ってしまうのでしっかりと意識して行なっていきましょう。
まとめ.来院頻度は最重要項目の1つ
来院頻度というのは、整骨院経営においてコントロールすべき最重要項目のうちの1つです。
そして、幸いなことに最重要項目のうちもっとも現場でコントロールしやすい数字という性質を持っています。
ちなみに他の最重要項目も知っておきたい人は過去記事の整骨院の経営を安定させる3つの数字をお読みください。
治療という意識付け、通院ペースの指導、そういった患者教育が上手であれば上手であるほど来院頻度は安定し、しっかりとコントロール出来るようになってきます。
この部分を重点的に力を入れるだけで、整骨院の売上というものを一気に上げることも可能になるほどパワフルな力を持っているので、是非現場のスタッフと協力して、最高の状態を作り出してみてください^^
それでは!