
先日、福岡のほうで5店舗の飲食店を展開しているオーナーさんと話す機会がありました。
そのときに飲食店を流行らせるには味だけの差別化では難しいから、最近は「あること」を非常に大事にしているという話を聞かせてもらいました。
話自体は飲食店のことですが、僕ら治療院経営にも役に立つ視点を多く含んでいましたので、シェアさせて頂こうと思います。
「体験価値」を加える
そのオーナーさんいわく、ぶっちゃけ今でもずっと経営が出来ている飲食店に関して言えば、どのお店も味はそこそこ美味しいんだ、ということです。
そして、美味しいのは大前提で、あとはお客さん自身の好物だったり、好みの味付けで選ばれる以上、なかなか味での差別化は難しいというのが飲食店の現実だそうです。(誰かが好きな味付けは、ほかの誰かが苦手だったりしますからね。結局全部は取りきれないから、一人勝ちはできない、と。汗)
これは治療院でも同じで、ある程度治せる技術のある院であれば、あとは手技の技術の差なんていうのは患者さんには伝わりにくいものです。
それ以上に選ばれる基準になっていくのは、その他の要素、つまり院長の人柄だったり、院内の清潔感だったりするわけです。(治療家としては素直に認めずらい部分があるとは思いますが、仮に技術力が本当に同じだったら、プラスαの部分が勝っている院を選びますよね?そして、その技術力の部分は差別化を感じ取りにくいって言うだけの話です。)
大事なのは「体験価値」を追加すること
で、それじゃあ味で差別化出来ないんだったら、どこで他の店舗よりも選んで貰えるようにするかっていうのが、今回の主題だったんですけど、それが「体験価値」を伝えるってことだったんですね。どういうものかと言うと、
- 過冷却を使って、コップに注がれた水が目の前で凍っていくのを見せる(過冷却が分からない人は検索してください。)
- まだ生肉の状態のハンバーグを、目の前で焼けた石の上に載せジュージュー言わせながら食べてもらう
- パスタをくり貫いた大きなチーズの中に入れて持ってきて、好きなだけチーズを削り取って食べられるようにする
- ラーメンに死ぬほどてんこ盛りの野菜をトッピングして提供する
- イクラ丼のイクラをあえて溢れかえるほど載せて提供する
と、こんな感じのちょっとした「遊び」を入れて提供する、というイメージです。
これって、確かにどれも「味」とは違った部分の話ですよね?飲食店の本質からするとすこーーーしズレているような気もしなくもないですが、この「食事以外の部分でも楽しんでもらえる要素」という体験価値をどれだけ追加できるかで、現在の飲食店はかなり流行りに影響が出るということなのです。
卑怯だと思いますか?
人によっては、料理の味以外の部分でお客さんを呼び込むなんて卑怯だ!という飲食店の店長さんもいらっしゃるそうです。
が、僕はそうは思いません。
確かに美味しいのは大前提ですが、そもそも僕自身外食に行くのは「食事を楽しむ」ためであって、その要素が味以外にもあるのであれば、僕からすればプラスαを体験させてくれる飲食店のほうが「食事を楽しめる」からです。飲食店だから味以外で勝負してはいけない、なんてことはありませんよね。
その社長さん曰く「美味しいのは大前提。だから美味しいだけでなく、「楽しい」を演出するのだ」ということでした^^
まとめ.自分の院で提供する全てのものが自分の院を差別化する要素
例えば、以前僕が現場に出ていた頃は、挨拶の声の大きさを一般的な治療院とは全く違うくらい大きな声で行なっていました。初めて来た患者さん曰く「居酒屋さんかラーメン屋さんみたいな元気の良さだった。笑」とよく言われていました。
これだって意識して提供している体験価値です。
患者さんが来院された以上、治療家として患者さんの痛みを治せるというのは大前提です。
その大前提に加えて、患者さんが来院されてから、帰られるまでに提供する全てのことがあなたの院のサービスだと思ってください。
そういった視点で治療院のサービスを考えると、他にももっといろんなことが提供出来るのではないでしょうか?^^
追伸
この記事を通して、できる限りたくさんの整骨院業界に関わる人に、整骨院の経営のノウハウを届けていきたいと思っています。もし、記事が面白いと思ったのであれば、
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