多くの治療院を見ていると、売上が上がっている院も、下がっている院も見ることがあります。
そして、残念ながら売上の下がっている院の共通点を見ていくと、多くの場合で売上の下がっている院は治療技術ではなく「セールス力」が弱いことが多いです。
セールスっていう表現を使うと抵抗があるかも知れませんが、要は「相手に提案する能力」ですね。
治療技術があることは大前提にはなりますが、月商300万くらいまではぶっちゃけマーケティングとセールスの力が一番売上に与える影響が大きいです。(月商500万超えを目指すくらいになってくると、教育力やマネジメントスキルのウエイトが大きくなってきます。)
将来的に分院展開したり、スタッフを雇いたい先生からすれば教育力やマネジメントスキルを身に付けることも重要ではありますが、まず「今売上を伸ばしたい」のであればマーケティングとセールス力を磨くほうがよっぽどリターンを得るのが早いです!(そして、売上という土台が安定してから改めてマネジメントスキルなどを身に着けていくのもアリでしょう。)
特に自費移行をしたい院、自費の売上を伸ばしていきたい院に関してセールス力アップは必須の課題とも言えますね!
あなたの院ではしっかりとセールス力を磨けているでしょうか!?
目次
治療院経営の安定にはセールス力が必要不可欠
自分という人間性を売るのも、次回の通院予約を頂くのも、当然回数券やプリペイドカードを販売するのも、ぶっちゃけると全部セールストーク(提案力)です。
患者さんにとって、専門家として良かれと思うことを素直に(かつ魅力的に)提案するのです。
治療家の先生はセールスという言葉自体になにか悪い印象を抱いていることが多いですが、そもそも「相手に何かを提案すること」のすべてはセールスなのです!
ではセールスとはどうやってしていくものなのでしょうか?
良いものだから買ってね?ではいけない
もちろん、大前提として「良いサービス・良い商品」を扱っているのは大事です。
僕らの業界でいえば、治せない技術ほど患者さんに迷惑をかける商品はないでしょうからね。汗
ただしここで勘違いしないで頂きたいのは、今この世の中に出ている商品は多くの場合ほかの誰かが「良い商品」と思っているものなのです。(どのセールスマンに自身の商品のことを聞いてもみんな「うちは本当に商品は良いんですよ」って言いますよ?笑)
大げさに言ってしまえば、世の中に長く残っているものは基本的に「良い商品」しか存在しない、とも言えるくらいです。(現代社会において、よっぽど粗悪な商品は必ず時間と共に淘汰されていきます。)
ということは、あなたが「うちの治療は良い商品だ」と思っていることには(他の院の先生だって同様に「自分の治療は良い」と思っているわけですから)差別化という意味ではそれほど意味がないんですね。(良い商品を扱っている、という自信をちゃんと持てているという意味では大事なことですが。)
つまり「これは良いものだから買ってください」というのは、(他の院の商品も良いものなんだから)実は一切の差別化がなされてないのです。
まずは自分の商品の差別化をはかる
では、どうしなくてはいけないかと言うと、まずはしっかりとあなたの商品・サービスが他とどう違うのか?という差別化をしっかりと行うことです。
何も世界中、日本全国探しても、これができるのはウチだけです!とまで言う必要はありませんが、せめて自分の商圏内では、こういうことができるのはウチだけですよ、とくらいは言えるようになりたいですね。
- 腰痛専門でやっていて、手術が必要なレベルの坐骨神経痛を早期改善できるのはウチだけですよ
- 五十肩に強みがあって、他とはくらべものにならないくらい短い期間で改善が見られますよ
- 筋膜まで整えていくのは、この辺じゃウチくらいですよ
- エコーを使ってまでしっかりと検査してるのはこの辺じゃウチくらいですよ
- うちほどしっかりと問診をして、患者さんの声をしっかりと聴くところはないですよ
などなど。
これらがあなたの地域に当てはまるかどうかはもちろん分かりませんが、とにかくこういった強みを見つけることができれば、差別化は一気に強化されます。
〇〇専門、とするメリットはこの差別化が非常にわかりやすくなる、という点にもあったりしますね。(他にも技術の蓄積がしやすい、教育がシンプルになりやすい、などメリットは他にもありますが。)
大事なのは他の選択肢を消すこと
そのうえで大事なことが、他の選択肢を消すことなのです。
例えば整骨院をやっているのであれば、似たような業種として鍼灸院や、整体院、カイロ、マッサージ・もみほぐし屋、もっと言えばエステサロンなど。
はたから見ると、同じようなサービスを展開しているところはたくさんあります。
当然ですが、患者さんは「どこで受けてもそんなに違いってないよね?え?なにか違うのかな?」くらいに思っています。(保険が使えるとかそういった法律的な観点ではなく、あくまでも「治す」という目的に対しての違いについてのことです!)
とすれば、あなたがしなければいけないことは、「他のところでは、あなたが本当に求めていることは手に入りませんよ」としっかりと伝えることなんですね!
よく整骨院業界で使われている例としては「マッサージでは体の歪みは治らないから、結局痛みがぶり返してを繰り返すので、根本改善にならないですよ」などと言ったところでしょうか?(こういった表現を使われている院はよく見かけますね!)
これはしっかりとマッサージ店という選択肢を消しにいっている言葉なんですね。
これが全部理論的に本当かどうかは一旦置いて、ここで大事なのは「どこどこだと、〇〇さんの欲しい結果にならないけど、うちならできるよ?」というロジックを繰り返していく、ということなんですね。
- 原因は筋膜にあって、近くの店舗だとなかなか見てもらえないかも知れないけど、うちは筋膜まで見るよ
- 一旦痛みを取るだけなら1回の治療でもいいけど、良い状態が長く続いて欲しいなら継続治療が必要になるよ
- ウチは元保育士も居るから、お子さんを連れてきても安心して施術に集中できるよ
などなど。少しでも他が提供しにくいものがあるのであればなんだって差別化のキッカケになるのです。
結果的に患者さんは、欲しい結果を得るためには他の選択肢ではダメだと理解するから、最終的にあなたの院で治療を受けようか、という気持ちになってきます。
つまり、良いものだから買う、ではなく『ここで買う必要性があるから買う』という展開でセールスしていかなくてはいけないということですね。(もっと言えば「この人から買いたい!」って思えるようなトークを目指していきたいですね)
過去にも何度も言っていますが、「(ここで施術を受ける)必要性」を感じてもらうことはセールスプレゼンにおいても非常に重要な要素ですよ^^
まとめ.自信のある商品を売ることを恐れるな!
他院が提供しているサービスとの差別化ができ、その上で自分の商品が本当に良いものだと感じているなら、患者さんに対してそのサービスを売る(提案する)ことを躊躇してはいけません。とくに金額が気になって提案できないのは本当に意味がないことです。
何故なら、あなたの院で買わなくてもその人は他のどこかで似たようなサービスを買うから、です。別にあなたの院でお金を使わなくても結局別でお金は(治療のために)使う訳です。
であれば、他よりもうちの施術のほうが良い、と心から思っているのであれば、患者さんに全力で提案して売ってあげないと患者さんは結果的に不利益を被ることになりますよね?(どっちにしろお金は払うわけなんですから。)
これはマインドセット的な話になってしまいますが、非常に大事なことです。
「自分の商品を患者さんに買って頂けないと、(この人は他の商品を買ってしまうから)損してしまう(かもしれない)」
これくらいのマインドセットを持つことができれば、セールスするという行為自体への抵抗は本当になくなりますよ^^
セールスへの抵抗がなくなれば、必ず院の売上は伸びていきますし、これができないと自費移行して売上を爆発的に伸ばすなんて本当に無理です。
ぜひ、セールスを楽しめるようになってみてくださいね^^
この記事を通して、できる限りたくさんの整骨院業界に関わる人に、整骨院の経営のノウハウを届けていきたいと思っています。もし、記事が面白いと思ったのであれば、
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