ここ数年、整骨院業界では自費移行の流れが加速しています。
保険のルールがどんどん厳しくなっていってることを考えると仕方のないことかも知れませんね。
ちなみに、完全に自費に移行する院もあれば、既存の保険診療に上乗せする形で自費を追加している院もあるようです。
どちらが絶対の正解っていうのは無いですが、自費移行をして売上が伸びる院もあれば、自費移行したことによってますます経営が厳しくなってしまった・・・という院があるのも事実です。
では、自費移行が成功する院と失敗する院とでは果たして何が違ったのでしょうか?
今回は自費移行をやっていく上で「外してはいけない4つのルール」を紹介していきたいと思います。
目次
整骨院が自費移行する際に外してはいけないルール
基本的に自費移行に大事なのは、その瞬間を「どれだけ準備して迎えられたか?」が大事になってきます。
決して「もうこのままじゃダメだ。。。明日から自費施術を取り入れよう!!!」と言って上手くいくものでは無いのですね。
程度の差はあれ、これは完全自費移行の際も、部分移行の際にも言えることです。
今回のルールを知識として仕入れ、しっかりと準備していきましょう。
ルール1 告知は2ヶ月前から行う。
自費移行して突然値上げしてはダメです。笑
クレームを言われても文句は言えませんし、サイレントクレームによって離脱していく患者さんの数はやはり相当出ます。
では、2ヶ月前から何を告知して欲しいかと言うと「値上げする理由」をしっかりと患者さんに伝えて欲しいんですね。
要はプレゼンです。
と、こんな感じです。
正直理由に関しては色々考えられるのでそこは自由で構わないのですが、大事なのは事前に告知することで「患者さんにプレゼンができる」ということが非常に重要なのです。
突然値上げして、そのことに怒って来なくなれば、もうどうしようも無いですが、事前に1度プレゼンしておけば来なくなる可能性があった患者さんのうち何割かは納得して通院を続けてくれるようになるのです。
現実問題として、値上げをすればやはり最低限患者さんの何割かは減ります。
ただ、それをただ減るのを指を加えて「どのくらい減ってしまうかな〜」と待つのではなく、減ってしまう人数を最小限に留める準備はしておきましょう。
キッチリ2ヶ月前とは言いませんが、2ヶ月前後程度は余裕を見て告知(言い訳。笑)を始めてくださいね。
ルール2 事前に稼働率を上げておく。
これも事前にやっておかなければならない大事なことですが、とにかく院内の稼働率を上げておいてください。
ルール1にも書いたように、値上げをすると最低限患者さんの来院人数は減ります。
その時に院の稼働率が落ちている時に自費移行を行い、さらに来院数が落ちるようでは経営そのものが傾きかねません。
人は人が集まるところに行きたがります。
自費移行によって来院数が多少減っても、稼働率が上がっていれば院内の雰囲気は何とか保てます。
そうすれば新規で来た患者さんが院内を見たときに「あれ?ここなんか患者さん少ないし微妙なのかな・・・?」って感じられることを防ぐことができます。
結果的に新患さんもしっかりリピートしてもらえる環境は守られますし、だんだん元の来院数まで戻していけるでしょう。
ルール3 そのまま料金だけ変えない。メニューの中身も変える。
やはり値上げに対して圧倒的に納得感を演出出来るものがあるとすれば、それはメニューを少し変えることです。
それは全く新しい手技の導入の可能性もあれば、時間を長くするとか、今やっているメニューのいくつかを組み合わせるとか、方法は何個か思いつくと思います。
正直、提供するものはまったく一緒なんだけど料金だけは高くなります、って言うんじゃ患者さん側からすれば「ちょっと待ってよ!」となりかねません。
もちろん、レセ枚数を減らしてでも顧客単価をどうしても上げたい、と言うのであればそれもいいですが、大幅に値上げを行う際は、できればメニューにも多少変更を加えることで、患者さんの納得感を得られやすいようにしておきましょう。
ルール4 単価は思いきって上げる。中途半端はダメ。
ぶっちゃけ値上げすることにビビって、100円とか200円しか上げないのは、ただあなたが大変になるだけです。
どういう事かと言うと、少ない金額でも値上げは値上げです。
来なくなる患者さんは出てきます。
するとどうなるかと言うと、折角の値上げした顧客単価と、減少した来院数で、結果的に売上があがりにくくなってしまうんですよね。
値上げする本質的な目的は売上をあげるためのはずです。
であれば、値上げした瞬間から売上があがるくらいの状態でなければ意味がありません。
値上げすれば全体の患者数は減るのは分かりきっているのですから、仮に減ったとしても売上が維持できるか、あるいはそれ以上の売上になるような価格まで値上げしてしまうべきです。
具体的に言えば、現在の顧客単価の2割増しから、場合によっては3割増しくらいの料金を取れるようにする必要があります。
そうすれば理屈的には、値上げの際に患者さんの総数が2割〜3割減少したとしても、同じ売上を維持することが出来ますよね?
たった100円とか200円値上げして、患者さんが1割減ったとか馬鹿らしいですよ。
がっつり自費移行するつもりなら、料金は思い切ってあげましょう!
まとめ.自費移行は戦略的に行うことが大事
今回紹介した自費移行の方法は、既存の患者さんごと全員新しいルールで対応しようとする際の戦略です。
ですので、それなりに大変ですし抵抗もあります。(その分リターンも大きいですけどね。)
もし、院内にこれまでの料金体系と、新しい料金体系の患者さん両方が混ざっても良いというのであれば、もっと抵抗の少ない方法も過去記事「うまくいきやすい自費施術の導入法」にまとめています。
どちらかと言えば、こっちのほうが難易度は低いでしょう。(その分リターンが返ってくるのは時間がかかります。)
大事なのは自分がどこまでリスクを負えるのか?どういう戦略をとっていくのか?ってことです。
やり方は決して一つではありません。
そこを見極めて、自費移行の戦略を練ってみてくださいね^^
それでは!
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