高単価の治療院が気を付けておくべき経営のリスク

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最近では、単価が5000円を超えるような治療院も珍しくなくなってきましたね。

中には、施術単価が10000円を超えるような治療院だって沢山あります。

もちろん、10000円だろうが20000円だろうが、その対価以上の治療価値を提供出来ているのであれば、それは「価格以上の価値がある商品」なわけですし、それ自体に問題は一切ありません。

しかしそのことを理解した上で、高単価のビジネスモデルが陥りやすい経営上の注意点があるのも事実です!

良い部分にだけ目を奪われて、負の側面を見逃してしまわないように気を付けましょう!(この側面は気をつければ、ちゃんとコントロール可能です。)

ビジネスの最後は数を抱えているほうが強い。

僕自身、1人院長で治療院を経営されている先生には高単価の治療院ビジネスモデルを形成していくことをオススメしています。

どう頑張ったって1人院長では1日で施術できる回数に限界がありますし、低単価でやっていては売上の天井を迎えるのだって早くなってしまいますからね。汗

ですので、高単価モデルがマッチする治療院にはガンガン取り入れていくべきだとも思っています。

しかし、その時に大事なのは「高単価のビジネスモデルには総じて共通の危険性が伴う」ことを、経営者である院長がしっかりと意識しておくことだと思っているんですよね。

 

高単価ビジネスモデル共通の危険性とは?

では、その危険性というのはなんなのでしょうか??それは・・・

「母数そのものが少なくなりがちになる」という問題点です!

1日の来院数を言っているわけではありません。その1日の来院数を形成する「今、院に続けて通ってくれている患者さんの総数」の数を言っています。(月間のカルテ枚数が指標として分かりやすいですね!)

とくに僕ら治療院なんかは商圏も限られていますから、なおさら「母数」が少なくなるリスクが大きいと言えます。(これが日本全国や、あるいは世界を相手に出来る無限商圏のビジネスであれば、母数の心配は少なくなります。)

 

ビジネスそのものの安定感は「母数」がもらたす

例えば、高単価のビジネスモデルなら1人10人〜20人治療して、その日の窓口単価が10万円を超えることだってあります。

施術単価が1万を超えるような治療院であれば、1日に10人前後の施術を行うだけで月商200万を越えられますしね。

しかし、低価格(仮に窓口2000円くらい)のビジネスモデルなら1人50人くらい治療してやっと日の窓口が10万を超えるわけです。

これだけ聞くと「やっぱりこれからは高単価だよ」と思うのも無理ないと思います。

しかし、ではこの1日の来院数をどれくらいの母数の患者さんが支えているかというと、

 

仮に1日15日来院する高単価の治療院があったとすると、、、

15人 × 22日(稼働日数) = 330回(施術回数)

ですね。ここで仮に1人辺りの患者さんの平均来院頻度が3回だとすると、

330回 ÷ 3回(来院頻度) = 110人

つまり、110人の患者さんが月に3回来ることで、だいたい1日の来院数が15人になってるってわけなのです。

この場合の、この治療院の母数が「110人」ってことです。

 

次に、1日50人来院する低単価の治療院があったとすると、、、、

50人 × 22日(稼働日数) = 1100回(施術回数)

ですね。ここで仮に1人辺りの患者さんの平均来院頻度が4回だとすると、

1100回 ÷ 4回(来院頻度) = 275人

つまり、275人の患者さんが月に4回来ることで、だいたい1日の来院数が50人になってるってわけです。

この場合の、この治療院の母数は「275人」ですね。

 

仮に同じ売上になるのであれば、「施術を1100回しなくてはならない」よりも「施術を330回するだけで良い」ほうが魅力的なのはわかります。(特に、1人院長の場合はそもそも1人で毎月1100回施術することなんて、ほぼ不可能だからこそ、僕も1人院長には高単価モデルを勧めているのです。)

 

しかし、「ビジネスそのものの安定感」という観点から見ると、これは圧倒的に後者の院のほうが優れているんですね。

 

母数がある院は、マーケティングの失敗の影響を受けにくい

例えば、さきほどの例の前者の治療院。

普段集客やリピートが上手くいっている時は問題が表面化しないので、まさに高単価のメリット(少ない稼働回数で圧倒的な売上)を受けることができます。

しかし、もともとの運営を支える母数が少ないため、もし仮に集客が上手くいかなかった月が少し続いたり、あるいはちょっとしたスランプでリピート率が出なかったりすると、一気に売上が崩れ始めるのです。。。

まるで、4輪車から車輪を急に外して2輪車にしてしまったかのように、バランスが崩れるのですね。(その際に経営のバランスを取ることが上手な先生なら大丈夫ですが、うっかりバランスを崩してしまう先生はそのままビジネスが崩れてしまったりもするのです。)

実際、新型コロナの影響でまん延防止措置、緊急事態宣言などが出されていた時は、ただでさえ少なめな母数がさらに減ってしまって、かなり経営的にダメージを受けた院だって沢山ありました。

 

 

逆に後者の治療院。

もともとの母数が多いので、仮に多少集客やリピートが崩れてしまった月があったとしても、人数低下の影響が少なくて済みます。(これは単価が小さいからそもそも患者さんが数名減っても影響が少ないという点と、母数が多いからまだまだ底が厚いという2点によるところ。)

トラックのような8輪車、10輪車からタイヤを2つ取ったくらいではトラックは簡単にこけたりはしないのですね!(全力走行したらどうなるかはわかりませんが。笑)

新型コロナの影響などで多少患者さんが離脱しても、それでも結構な人数の患者さんは残り続けることになるので、多少空き時間が増えたりしたとはいえ、どうにかやり過ごせたという先生が多かった印象です。

 

 

この差が、高単価の治療院が潜在的に抱えるリスクと言えるのです。

 

最新のビジネスモデルは低単価で母数を稼ぎながら、高単価で売上を創っている

ちなみに、現在の多くの業界での主流は「圧倒的な母数を低単価(あるいは無料)で稼ぎながら、一部を高単価にしていく」というモデルです。(サブスクのモデルもこれに近いですね。)

例えば、パズドラやモンストのようなスマホでできるゲームは分かりやすい代表例とも言えます。(一時期はすごく人気がありましたけど、今はそうでもないんですかね?ちょっと詳しくないので、もしかしたら他に有名なゲームがあるかも知れませんが。笑)

あれってゲーム自体は無料でダウンロードして遊べるから、それこそかなりの人数がダウンロードしてるんですよね。ここが圧倒的な母数です。

じゃあ、無料で遊べるのにどこで収益出してんだ?ってなると、そこはゲーム内の課金システムなわけです。ユーザーは自分が遊びたい度合いに応じて、自身で課金してゲーム内で強くなっていけるのです。

その中でも廃課金者と呼ばれるツワモノたちが毎月数万円、数十万円を課金することによって、十分な利益を出しているのですね。ここが一部の高単価層になるわけです。(エグイモデルではありますが、それは今回は置いておきます。笑)

オフィスやAdobe、Evernoteだってそうです。

もっとプライベートなサービスで言えばyoutubeプレミアとかhuluとかamazonプライムだってそうですね!

利用自体はわりと無料からできるものもあります。(あるいは、月額数百円とか。)

しかし、性能が気に入って、もっとフルに活用したい(より良いサービスを受けたい)と思えば、月額数百円~数千円とか、あるいは数万円するパッケージ商品を購入する形になるのです。

オフィスなんて本当に誰でも使ってますよね?笑。まさに圧倒的母数です。

そしてその中で一部のユーザーはプロフェッショナル版を購入していくわけです。(僕自身、毎月オフィスを有料で使用しています。無料のやつではないです。)

huluやU-nextなどの動画サービスを登録している人も最近よく聞きますね!

このオフィスやAdobe、huluのようなモデルが簡単に崩れると思いますか?ちょっと考えにくいですよね。

大多数の低単価ユーザーという母数を抱えつつも、一部の高単価ユーザーも同時に生み出すことでビジネスの安定感と売上の両方を得ることのできる、まさに現代のハイブリッド型のビジネスモデルと言えるでしょう!

 

 

まとめ.高単価の治療院はマーケティング力が命!

高単価の治療院になればなるほど、マーケティングの失敗が命取りになります。

あるいは、リピートの失敗も、即座に経営の危機に直結しやすいですね。

これらのスキルを自分で常に高め、リスクがリスクにならないようにコントロールできる先生は、今後も高単価の治療院ビジネスモデルを展開していくと良いと思います!

そうすれば高単価モデルの多くのメリットを教授できるでしょう。

しかし、これらのスキルに自信のない先生が、高単価モデルのメリットにだけ目を奪われて、ビジネスモデルを変更していくと、必ずリスクが牙を向きます。

ハイブリッド型のビジネスモデル構築も時間をかければ十分に可能ですが、完全に移行していくために時間もかかりますし、それまでの売上が一旦下がってしまう可能性があることはデメリットとも言えます。

各モデルのメリットやデメリットをしっかりと理解して、自分の治療院でのビジネスモデルの変更を検討しましょう^^

 

 

 

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