自費を取り扱っている治療院であれば、初回(あるいは2回目くらい)から、ある程度高額な回数券やプリカを販売していくスタイルの治療院は結構多いですよね。
10万以上するコースを進めるような治療院も増えていますけど、ボリュームゾーンでいえば3万~8万くらいの価格設定を組む治療院が多いですかね。
最初から契約を決めることができればリピートやキャッシュフローが安定しますし、メリットも多いですから、回数券やプリカの仕組みを導入していくことも合理的と言えるでしょう。
それに治療に来られる患者さんというのは、正直1番最初が1番問題意識が高いわけですから、早い段階で回数券やプリカの販売を行うというのは、これはこれで理にかなった方法だと思います。
まぁそれでもプレゼン自体のハードルは当然それなりに高くはなるわけですが。笑
初回だから成約率が伸び悩むのも仕方ない・・・なんて甘いことは一切無く、初回からある程度の金額の回数券などをプレゼンをしていくとしても、しっかりとそれなりの成約率を出していかなければ治療院の経営は成り立ちません。
そこで今回は高額な自費施術をオススメしていく際に意識すべき「コツ」のお話をしていきたいと思います。
目次
高額自費メニューはまず全メニューを紹介しそこから引いていく
保険診療の問診とは違い、高額自費施術の回数券やプリカの販売をしていくことを念頭に問診をする場合には、その場の(患者さんの話への対応などの)アドリブも大事ですが、基本の「全体の流れの構成」そのものがより重要になってきます。(いわゆるテンプレと呼ばれる部分の構成ですね)
そもそもここの構成自体が甘ければ、どれだけ熱心に問診を行ったとしてもなかなか回数券の販売には結びつかないんですよ!
少なくとも院長やスタッフの間で成約率にかなりバラつきが生まれることになってしまうでしょう!
その中でも今回はまさにクロージングまっただ中である「回数券(プリカ)につなげる見せ方」の部分をお伝えしたいと思います。
では、こういったケースにおけるプレゼンはどういう流れにしてもらいたいかというと、基本的にある程度の金額がするコースを押していく場合のプレゼンは「提供してから取り上げる」という見せ方を念頭に構築していくことが大事です。
どういうことかと言うと・・・
まずはメインでオススメするコースの魅力を全部伝えられる説明を作成する
まず、プレゼンの基本としてあなたの治療院でメインでオススメしていく回数券やプリカを一つ設定してください。
このコースで通ってくれれば、自分としては患者さんをしっかりと治せるし、経営としても十分に利益が残る、というコースです。まずはこのコースを設定するところから始まります。
そして次に、問診→検査→説明→施術→説明→プレゼンと続いていく流れの中の「説明」の部分で、そのコースに関わるすべてのメニューの効果や必要性、得られるベネフィットなどをちゃんとすべて説明するようにするのです。
時々いらっしゃるのですが、販売していくコースの中に入っている商品の説明がなぜか一連の新患問診の中でほとんど出てこない先生がいます。(最後の最後、プレゼンの段階で「あとこれも非常に効果が高いので一緒にしませんか?」的に突然出てきて、そこで商品の説明をはじめるとかですね。話が出てくるのが遅いです。)
当たり前ですけど説明にあまり出てこない商品がメニューの中に組み込まれていたって、当然患者さんとしては選びようがないのですね。汗
「え?それって本当に必要なの??」って感じでしょう。
なので、最初の段階から説明の中でメインでオススメしていくコースに含まれている全メニューの内容をしっかりと組み込むことがまず大前提なのです。
人は多く手に入ることよりも失うことがつらい
そうすると、相手からすると「あ。自分は今回、今先生が説明してくれているメニューを全部受けて身体を良くしていくんだろうなー」と思うわけです。
そしてメニューの魅力が十分に伝わった後で、料金表へと進んでいくわけですが、このときにあなたがオススメとして説明していたメニューが決して最低限のメニューではない料金設定になっているのですね。
例えば
- 施術のみ5回コース 20000円
- 施術のみ10回コース 37000円
- 施術、EMSトレーニング10回コース 57000円(オススメ)
- 施術、EMSトレーニング20回コース 100000円
といったような具合でメニューがあったとします。
このときにあなたは問診を通して、(最初に決めたメインのコースである)3番目のメニューの説明をずっとしているということです。
1番目や2番目のコースの説明を説明したあとに、あとからEMSの話を出すのではなく最初からEMSの話を織り交ぜていくのですね。
最低限のコースではなく、自分が最初十分に治せる自信を持って用意したコースを説明しているのです。
しっかりと根本改善するためには10回くらい治療したほうが良い、EMSを入れることで予後が全然違う、など3番目のコースの魅力を十分に伝えておくのです。
その後、料金表を出すと相手はすでに受ける気になっていたメニューなわけですから、そこからメニューを減らすことに非常に抵抗を感じるようになるのです。(十分な成果を得るためにはここまで必要だとずっと説明を受けていたわけだから。)
こうすることで、施術の説明だけをして最後に「EMSも追加で受けてみませんか?」というプレゼンを行うよりもはるかに高い確率で価格の高いコースの契約が決まりやすくなるのです。
すでに受けるつもり(あるいは受けたくなっていた)だった3番目のコースから商品を減らすことが非常に苦痛に感じるのですね。
この手法は心理的に追加で商品を販売しようとするよりも、はるかにコースの成約がしやすくなるので、今現在の成約率に不満を感じているのであれば一度ためしてみて下さい^^
まとめ.必要最低限ではなく必要十分をプレゼンする
どうしてもプレゼンをする際に手技の説明だけをしてしまい、コース全体の説明を欠いてしまうことがありますが、それではなかなか高額な回数券やプリカを購入してもらうことはできません。(もちろん、EMSは痛みがある程度落ち着いた後の、4回目とか5回目の時点であとから改めてプレゼンしていくという風に決めているならそれはそれで問題ありません!そういったプレゼンのタイミングをズラすやり方でうまく成約率を伸ばしているクライアントさんだって沢山います。要はどっちのやり方をご自身が選ぶかです。)
患者さんは別に「手技」を購入しに来ているわけではないのです。
あくまでも「手技」を含めたパッケージによる「自分の痛み・悩みがすっかり無くなること(によって得られる未来の状態)」を購入したくて来ている訳です。
だからこそ、手技の説明だけでなく、患者さんが得たい未来を得られるために必要なメニュー全体の話をちゃんとしなくてはならないのですね!
今回の話は小手先のテクニックといえばそうかも知れませんが、「高額メニューを販売する」と決めている先生なら必ず最初の段階で準備をしておかなくてはいけない問診の流れになります。
アップセルとして、後日別のタイミングで商品を追加して販売するという方法も良いですが、最初から患者さんをしっかりと治していくために、あなたが受けてもらいたいコース全体の魅力を伝えられる説明を作成し、初回から販売したい回数券やプリカを購入してもらうという流れを採用することも、ぜひ検討されてみてくださいね^^
この記事を通して、できる限りたくさんの整骨院業界に関わる人に、整骨院の経営のノウハウを届けていきたいと思っています。もし、記事が面白いと思ったのであれば、
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