治療院での初回問診において、回数券やプリカの契約がバンバン決まる先生もいれば、なかなか回数券やプリカを成約できない先生もいます。
必ずしも、回数券やプリカを出さなくてはいけないわけではありませんが、それでも回数券などを購入して頂くことによって患者さんの症状がしっかりと治るまでの道筋が立てやすくなることも事実です。
また、経営面でのメリットを考えても、リピート率は単発に比べ伸びやすくなりますし、売上自体も安定する場合がほとんどなので、よほどこだわりが無ければ回数券やプリカなどの先払いの仕組みは導入すべきだとは考えています。
手元に少しでも早くキャッシュが生まれることで、次のアクションも打ちやすくなりますからね。
ところで、いろんな先生たちの問診を聞いていると、実は回数券が出る先生と、出ない先生とでは、それぞれにある共通点があることが多いです。
果たして回数券やプリカが出る先生と、残念ながら回数券やプリカが売れない先生とでは、どの部分に決定的な違いがあるのでしょうか?それは・・・
目次
治療院の回数券やプリカはゴールを見せることで欲しくなる
結論から言うと、回数券やプリカをうまく患者さんに購入して頂けない先生の多くは「施術」を売ろうとしてしまっている、ということです。
「???」
「回数券やプリカって施術のことじゃないの??」
という声が聞こえてきそうですね。笑
たしかに、実際に提供するサービス自体は施術で間違っていないのですが・・・
プレゼンの際に患者さんに「それ欲しい!!!」って思ってもらうために必要なのは、施術の先にある「結果・ゴール」を上手に描かせて見せてあげることなのです。
患者さんは施術を受けたいわけではない
まず治療院の先生全員に知って頂きたいことは、患者さんは誰しも別に「施術」を受けたくて来ているわけではないということを理解してもらいたいのです。
リラクゼーションとして気持ちよくなりたい、というのであればまだしも、矯正や筋膜リリースのように別に気持ちよくもなんともない施術を受けたいと思ってるわけではないのですね。
では、なぜ治療院なんかにわざわざ足を運ばれるかというと・・・
そりゃ当然ですけど、「痛み」や「症状」や「悩み」を取りたくて来院されているわけですね。
あるいはもっとその先の「痛み」や「症状」を取れた際に得られる「日常生活での快適さ」や「できなかったことができるようになること」を手に入れたくてわざわざ治療院に来られるのです。
ちゃんと初回問診で患者さんが欲しいものを引き出してる?
よく初回の問診でも「〇〇さんは腰が痛いんですね?わかりました、では今日はしっかりと腰の痛いを取っていきましょう!」なんて形で話をまとめて治療に入ってしまう先生もいますが、残念ながらそれでは高いリピート率を維持することはできないです。
問診では必ず事前に相手が治療院に通った先に求める「コアな理由」を引き出して、それを提供できるようにしなければならないのです。
例えばこんな感じですね。
これはただの一例で、別にこれが「全力で走れるようになりたい」でも「登山がまたできるようになりたい」でも「子供を抱っこできるようになりたい」でも構わないわけですが・・・
最初からお伝えしているように患者さんは「施術」をなんの説明も無くただ提供されても嬉しくないのです。(嬉しくないというか、本気で治そう!!というモチベーションが上がっていきにくいのですね。)
極端なことを言えば「痛み」が取れることは大前提なわけです。
そこから「得たい未来」を得られる予感がしたときにはじめて「この先生に任せてみようかな」という安心感や治療に対するモチベーションが生まれるのですね^^
もしあなたが問診の際に患者さんが手に入れたい「本当の意味で治療院に来た理由」を引き出せていないのであれば、、、患者さんにリピートの決心をしてもらうための大切な要素を落としているかもしれませんよ?
回数券はお得だから買うのではない。欲しい未来が手に入るから(必要だから)買う
ここまで来れば、もう一息です。
施術を売ろうとしてしまっている先生は患者さんに対して、「通常なら1回で4000円なのですが、5回券だと18000円で購入できます。なので5回通われるならこちらのほうがお得ですので、こちらを購入されて通院しませんか?」といったようなプレゼンをしてしまいます。
ただ、冷静に考えてみてください。
患者さんからすると、こんな言い方されても、別に5回通ったらお得になることに意味を感じれないわけですよね。
極端な話、1回で自分の目的が達成されるのであれば、むしろできれば5回も治療院なんかにわざわざ通いたくないわけです。笑
しかし、しっかりと事前に患者さんが治療院にわざわざ来院されたコアな理由を引き出し、このようにプレゼンを行っていったとしたらどうでしょうか?
どうでしょうか?(もちろん、先生がそのまま価格のプレゼンまでしてしまっても構いません。今回の例では省略しました)
こちらだと、先に患者さんは目的を達成するために5回通う、ということを決めているわけですね。
あなたは回数券ではなく、あくまでも「寝起きの腰の痛みを取って、快適に起きられる」未来をプレゼンし、そのために必要な通院回数を「過程」として提案しているのです。
そして患者さんがあらかじめ「通う」ことを決めるからこそ、そのあとの回数券のプレゼンがスムーズに運ぶようになるのですね!
論理展開としては、前者が
回数券のほうがお得→お得だから通って→痛みを取ろう
に対して、後者は、
目的達成のために必要回数通える?→それが手に入るなら(欲しいから)通いたい!→どうせ通うなら回数券のほうがお得だけどどうせなら購入しない?
という展開になっているわけですね。
結果、後者のほうが回数券やプリカが出る流れとなるのです。
ここはとても大事な考え方です。
人は何かを購入する時に「安い」から買うのではないのです!(安ければいらないモノでも買う、なんて人はさすがに少数派ですよね?笑)
そうではなく「必要」だと思って、そして「せっかく安く済むなら」(回数券などを)購入するのですね。
必要ないモノであれば、仮にそれが安くてお得だったとしても買ってもらえないんですよ・・・・・・汗
患者さんが「それ欲しい!(私にはそれが必要だ!)」と思った後だからこそ、「お得」というメリットがプレゼンに活きてくるのです!
ここの展開・プレゼンの順番を頭に入れておくだけでも、グッと回数券やプリカの販売率が上がってきますよ^^
まとめ.回数券やプリカは手に入れたい未来を手に入れやすくするためのツールと考える
今回お話したように、患者さんはお得だから回数券やプリカを購入するわけではありません。
安いからと言って、不必要(だと患者さんが感じてしまっている、あるいは本当に必要なのかどうかわからない)なものをわざわざ買う気にはならないのです。
あくまでも自分が手に入れたい未来というものがあって、それを手に入れるために複数回通う必要があるなら通う、という決心をしてくれるだけなのです。
そして、そのときにたまたま手に入れやすくなるツールとして回数券やプリカがあるなら使おうかな?と考えて購入して頂けるということなんですね。
回数券やプリカをどうやったら売れるようになるだろう??と考えているうちはなかなか回数券やプリカを購入して頂けるようにはなりませんよ!
そうではなく、どうやったら患者さんが治療院に期待している本音を引き出せるだろうか?通院の必要性をどう伝えたらいいだろうか?どうやったら痛みを治すために続けて通いたくなるだろう?それをどう伝えれば自分なら提供できると信じてもらえるだろうか??と、このように発想していけば自然と回数券やプリカの購入率は上がっていくのです^^
ぜひ、なかなか回数券やプリカの販売がうまくいかないと悩んでいる先生は試してみてくださいね!
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