最近では多くの整骨院が自費メニューを取り入れ、自費移行を加速させているようです。
しかし、自費移行が上手くいっている院もあれば、やはりなかなか上手くいかない整骨院も多いみたいですね。
では一体何故上手くいかないのでしょうか?
先生自身が自費施術を進めることに対して罪悪感を持っているから・・・
既存の患者さんが自費施術を受けることを嫌がるから・・・
自費メニューの数が少なすぎるから・・・
理由は色々あると思います。が、今回はその中でも、売れやすい自費メニューをどうやって考えればいいのか?についてお話していきたいと思います。
目次
売れる自費メニューを作る3ステップ
今回はとりあえず現時点で自費メニューがほとんどない院という設定で考えてきます。が、もちろんすでに自費メニューを導入している先生も参考になる部分があると思いますので、是非参考にされてみてください。
1.自分の院にある全てのメニューを書き出してみる
まずは、自分が提供できるものを全て把握するところから始まります。
この時に、現在お金を取らずに患者さんに提供していることも、保険内で一緒にやっていることも全て書き出してください。
その時に自分が自信を持って提供できることや、他の院には無い強みのようなものがあればそれはあなたの院の付加価値になります。
しかし、こういう話をすると、たまーーーに「うちは何も特別なことはしていません。普通の指圧だけですし、得意な手技もないし、置いている機械もどこにでもある低周波だけですけど、どういう自費メニューがいいですか?」と言われることがあります。
これに対して私の返答は「それなら新しい技術を身につけるか、改善率の高い得意な部位を身につけるか、良い機械を導入しましょう。見せ方次第ではどうにか出来なくはないですが、それは患者さんの為とは言えません」と言わせて貰っています。
私は提供するものが無いのに、見せ方を工夫してお金を取ろう、なんて話をしたい訳ではありません。
そうではなく、多くの先生が自分の持っている高い技術や、良いものがあるのにも関わらず、その価値に気づかずに価値の安売りをしてしまっている事が悲しいのです。それくらい、ほとんどの先生が自分の中に気づいていない価値を持っていることが多いのです。
ですので、ここでは遠慮することなく自分が提供出来るであろうことを全て書き出してください。
この中の組み合わせが、自費メニューのタネになります。
2.自分の周りの環境を調べる
次に大事なことは周りの競合を調べることです。ぶっちゃけここが出来ているかいないかが、売れる自費メニューになれるか、そこそこしか売れない自費メニューになってしまうのか、という境目になります。
あなたの周りの整骨院や整体院、クイックマッサージ店などはどのようなメニューを、どのような見せ方で地域に告知しているでしょうか?
広告は活用しているのか?看板に大きく出しているのか?慰安系なのか、それとも一つのメニュー特化型なのか?
これは実際に足を運んだり、ホームページを調べたりすればある程度見えてきます。
例えばそこで見えてきた情報が、
- 自分の院の周りには骨盤矯正や腰痛に強い院は何軒かあるみたいだ
- 周りの院のホームページでいくつかすごく見栄えのいいホームページがあった
- どこもチラシや広告は出してないみたいだ
- 不妊治療専門院というのがあったぞ、そこそこ人気みたいだ
というような情報だったとしましょう。
だとすれば、あなたはこれと競合しないような自費メニューを作ると反応が上がりやすくなる可能性があります。
詳しくは、治療院は専門分野を増やしてはいけないという記事も読んで欲しいのですが、要するにわざわざライバルがすでに居るところで勝負をするな、って言うことですね。
例えば、今回の例で言えばもしあなたが書き出した「自分が提供出来るもの」の中に「頭痛患者は割と治すのが得意」というのがあったのであれば「頭痛に特化した治療メニューを組んで、頭痛施術専門院というのをチラシで告知していこう!」というような感じで戦略を練ります。
なぜならば、腰周りの施術はすでに他に競合も居るようですし、ホームページに関しても他に強いところがいるようだからです。ですので、初めのうちはできる限り強いところと戦うことは避けるのです。
このように、周りの院との兼ね合いで隙間を狙っていけるような自費メニューを作れば、それだけで地域内にある一定数の需要を獲得できるので、一気に売れる自費メニューとなる可能性が高くなります。
3.パッケージ化を考える
敵を知り、己を知ったあとに最後に考えるのが商品のパッケージ化です。
周りに競合のいない、自分が提供できる技術や、得意な部位があったのならば、料金設定はある程度強気に考えても問題ありません。何故なら、周りと比較しようにも似たようなものが無いからです。
(もし、どうしても自分の強みに対して、すでに競合が居た場合は、その競合との差別化を行なったり、もしくは料金設定を少し意識する必要が出てきたりします。)
そのためにキチンとパッケージにすることが大事になります。
どういうことかと言うと、上の例をそのまま使うとすれば、例えば実際にはどこの院も首の施術や、頭痛の治療自体はやっていると思います。患者さんに頼まれれば普通に施術するでしょう。
しかし、それがパッケージ化されずにただ提供しているだけ、ということに見せ方の問題があるのです。
結局その状態では周りから見たときにわからないのです。
患者さんで「私は頭痛がヒドイのだけど、どこか見てくれる院はないかしら?」とホームページやチラシを探しても、どこの競合も頭痛の施術が出来ることを書いていない、あるいは目立たせていないのであれば、結局患者さんは行ってみてから先生に聞いてみるか、という判断しかできなくなるのです。
そんな時にあなたはしっかりと「頭痛は私に任せてください!」と書いていたとすれば、患者さんはまずはあなたの院を頼ってみようと思うとは思いませんか?
これが、ただただ普通に施術している内容を、しっかりとパッケージ化するということです。
そして重要なのは、パッケージ化した施術は通常の治療から切り離すことです。
やることは多少同じ内容でも構わないですが、あくまでも「頭痛特化施術コース」というような形で別メニューとして、見せ方を変えてしまうのです。
あとは、このコースにあなたの納得いく価格を付ければ、これがあなたに取っての売れる可能性の高い自費メニューのスタートになります!
地域の方はあなたの院に対しては「頭痛の治療」を期待して集まってくるでしょう。
そして、仮にそのメニューが自費であったとしても、そもそも初めからその治療を受けることを前提で考えているのだから、問題なくそのメニューを購入してくれるのです。
(自費メニューが出来たからと言っても、患者さんに対する導入の仕方を失敗してしまっては意味がないので、それに関してはうまくいきやすい自費施術の導入法を参考にされてみてください。)
細かい点を言えばまだまだ考えることはありますが、この3ステップが売れる自費メニューを作りやすい流れになります。
まとめ.何故整骨院経営は自費移行したほうがいいのか?
私自身は、整骨院を経営している方は少しでも早く自費移行を推進していったほうがいいと考えています。
最近ではどこでも言われている通り、今後ますます保険に対する規制は厳しくなってくると思います。
保険診療だけを収入の柱にしていると、いざという時どうにもなりませんし、なにより普段からキャッシュフローや資金繰りがキツクなりすぎると思うんですよね。
しかし、もし売上に対する自費の割合が50%を超えると世界が変わってきます。
例え保険請求が入ってくるのが遅れても、しっかりと院を運営してスタッフに給料を払えるだけのお金が手元に残るようになるのです。
そうして初めて、院の拡大や新しい機械の導入など、次の手がどんどん打てるようになってきます。
せっかく開業というリスクをおかしてまで独立したのですから、それに見合うだけのリターンを手に入れたい、家族に楽をさせてあげたい、自分の好きなことをしたい、という願いは当たり前のことだと思うのです。
これからの時代でそれが可能になるとすれば、それは少しでも早く自費移行を成功させた院の先生だと思います。
1人では難しいと思われるのであれば、是非ご相談ください。
何か力になれればと思います^^
それでは!