人は本能的に新しいこと・変化のあることが好きです。
知り合いに会ったときに「最近なにか変わったことあった?」と聞くことはあっても、「最近何も変わらないことはあった?」とは聞きませんね。笑
実は、この「本能的な部分として変化を求める」という部分は冗談でも何でもなく治療院経営でも重要な視点の一つなのです。
昔からのやり方がダメというわけではありませんが、積極的に「新しい部分」を取り入れているように見せる努力も大事なのですね!
一体どういうことなのかというと・・・
目次
患者さんを飽きさせないという視点はとても大切
治療院経営というものはある意味困ったもので、基本的に手技や方針を変える必然性は少ないビジネスモデルです。
何故なら手技や治療法なんかは常に新しい物が良い、ということは無く、伝統の手技や昔の治療法が現代でも十分に通用するからです。(通用するどころか、新しく出来た手法よりも効果が高いことも珍しくありません。これがパソコンなんかの最新機器系だったら、基本的には技術の進歩により「新しいモノ」のほうが性能が完全に上なことも少なくありませんからね。汗)
しかし、それはあくまでも「治療効果」にのみ注目した考えであり、集客という観点から見ると、それは決してベストな選択とは言えないのです。
人は本能的に新しいものを試したがる
極端な話、「伝統の手技や昔ながらの治療法」と、「新しい手法、海外から新しく入ってきたような治療法」のどっちがより効果的なのか?なんてのは患者さんはわかりません。
というか、最終的に痛みが取れたり、自分の問題が解決するなら治療を受ける側からすればどっちの治療でも良いのです。
だったら、治療を受ける側としては来院する治療院を選ぶ際「最新」とか「今までになかった」とか、そういった「目新しい(あるいは目新しく見える)」治療院を選びたくなる人が一定数以上いるのは自然な流れなのです。
つまり、集客に重きをおく場合であれば効果はどうあれ、新しい手法を取り入れるというのは悪い選択肢ではないのですね。
(流行語なんて、まさに新しいことが好きな人の性質を表す最たるものですよね。あれを決めることに何の意味があるのか僕にはサッパリわかりませんが、それくらい新しいものを人は選びたがるんですよ。)
美容は特にその傾向が強い
特に女性は流行に敏感なせいか、美容整体なんかをやっている美容整体院なんかではとくにココをしっかりと意識する必要があります。
「トマトダイエット」がヤバイらしい、なんて聞けば翌日のスーパーからは冗談でもなくトマトが品薄になったりしますし、「バナナダイエット」がすごい、とテレビ放送があれば今度はバナナがスーパーから消えたりします。汗(ギャグみたいに聞こえるかも知れませんが、ほんとにこんなもんなんですよ?)
普通に考えればダイエットなんて新しい方法よりも、すでに効果としては確立しているやり方を試したほうが良いのは間違いないにも関わらず、上手くいくかわからない新しいやり方をみんな試すのです。
例えば少し前に圧倒的な広がりを見せたのは「ラ〇ザップ」ですね。
あれだけ広告費をかけて、かつ強烈にダイエットの問題意識を掘り起こす企業はこれまでにありませんでした。
そのため、一時期は死ぬほどラ〇ザップに通いたい!という顧客が増えましたね。
では、ラ〇ザップの手法が1番優れているから選ばれたのでしょうか?
違いますね。(優れてないと言ってるわけではありませんよ!?笑。ただ1番かどうかどうかと言われるとそれは決してわからないってことです。)
確かに食事制限と運動を組み合わせるという手法は単純かつ納得のいきやすい手法ですが、現代ではより効率よく、体に負担をかけないダイエット法が存在するのも事実です。
が、さきほども話したように顧客は「1番良いもの」を選ぶのではなく、「流行りのもの・新しい良さそうなもの」を選ぶのです。
理由だってちゃんとあるんですよ?新しいものさえ選んでおけば
- 自分の体験を周りに話せる。
- 気になってる人が多いからいろいろと聞かれて、話題の中心になれる
- まわりはやってないのに自分はやっているという優越感に浸れる
という、仮に成果が出なかったとしても他の部分でメリットが生まれるからです。
それでいいのか・・・とツッコミたくなるかも知れませんが、こういった「話題作りになる」というのは女性を顧客にしているビジネスでは軽く見てはいけません。
Instagramなんかがこれだけ流行っているのも「話題に乗っかっている」ことを感じられることが1つの重要な要素だったりしますしね。
ちなみに余談ですが、ライ○ップの次は
- これまで美容では大敵とされていた「冷え」を利用した「全身冷却美容法」(海外ではクライオセラピーなんて名称で流行の兆しを見せています。)
- これまでは酸素を取り込むことで美容効果があると言われていましたが、「低酸素」状態をわざと作り出してトレーニングを行う「高地トレーニング」と同じ環境を作り出す「低酸素スタジオ」
- 誰もが身体の中に持っているミトコンドリアを増やすことで美容効果を得る「ミトコンドリア美容」
などが流行るのでは??と言われていたりしますね。
どれが一番流行るかどうかはわかりませんが、うまくメディアを活用した手法が次ぎのヒット商品になっていくでしょう^^
以前からの手法にこだわりたい人はどうすればいいのか?
ここまで言うと「ではずっと同じやり方を続けてはダメなのか?」という疑問が生まれますよね。
最初に話したように治療院というビジネスモデルで考えるのであれば、本来はそんなにポンポンと手技を変える必要が無いのも事実です。
では、そういった場合どうすれば良いのか?
結論から言うと「手法自体は同じものを使い続けても良い、が見せ方や広告手法は新しいものに変える必要がある」といったところでしょう。
どういうことかと言うと、さきほど僕がラ〇ザップを例にあげましたね?あれがまさに良い例です。
「食事制限をして、しっかりと必要な運動をする」なんてダイエット法の中でも、もっとも古く、当たり前で、使い古された手法じゃありませんか!
それを広告の見せ方と、「プライベートジム」という表現を前面に出すことによって、超古典的な方法をまるで新しい手法・最新の手法のように見せているのです。(あとは広告の量を増やすことで、流行っている感もしっかり演出して話題性も作ってますよね)
あなたの院も手技に変化が無いからと言って、ずっと同じ表現を使い続けていませんか?
同じ手技だろうと、表現を変えるのは自由です。名前や表現を変えることによって、再び売れる商品になったものなんて世の中には腐るほどあります。その視点をしっかりと持ちましょう。
まとめ.顧客を飽きさせない
一番大事なのは顧客に「あ。私それ知ってるから。」と判断させてしまわないことです。仮に効果があったとしても顧客が「知ってる」と思った瞬間に、それは集客力を著しく失います。
現実的に商品サイクルというものは存在します。
例えばCDウォークマンが流行ったと思えば、MDウォークマンが販売され、そしてMP3プレイヤーへと変わっていったように(そして今ではみんなスマホで音楽を聴きますね。汗)、世の中のあらゆる商品はどんどん変わっていきます。今更「良いモノ」だから、って言われてもMDウォークマン買わないですよね?笑
どんなに売れた商品・手法だとしても、いつか成熟し衰退を迎えるのです。
つまり、顧客を飽きさせないために常に新しい機械や手法を取り入れる姿勢を持ち続けるのは経営者の責任ということです。
今までのやり方に確信があって続けていきたいのか、それとも新しいやり方を覚えたり導入したりするのが大変だから思い切れないのか、今あなたが同じ方法を続けているのは果たしてどっちでしょう?
そして、自分のやり方に確信があって手法を変えたくない場合は、見せ方や広告表現を変えるという努力をすることによって「新しさを演出する」必要があるのです。
ぜひ、数年に1回は自分の院でやっている手法を見直してみてください。時代遅れになっていないか?顧客は飽きていないか?変えたくない部分と、変えられる部分はどこか?
そういった見直しが、あなたのビジネスを何度でも蘇らせますよ^^
この記事を通して、できる限りたくさんの整骨院業界に関わる人に、整骨院の経営のノウハウを届けていきたいと思っています。もし、記事が面白いと思ったのであれば、
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