あなたの治療院では普段いくつの集客媒体を利用しているでしょうか?
そして、その際の広告費はそれぞれどのくらいになっているでしょうか?
そのときに「あれ?もしかして自分の院って広告費高すぎる?」と感じることはあったりするでしょうか?(あるいは「自分の院って広告費かけて無さすぎるかな??」というパターンも。)
つい先日もクライアントさんから「うちって広告費が掛かり過ぎですかね??もうちょっと下げた方がいいですか?」という質問を受けました。
結論から言えばそのクライアントさんの売上で考えれば広告費が掛かり過ぎってことは無かったのですが、できれば少しでも広告費を抑えたいっていうのが人情ですからね、気持ちはわかります。汗
もちろん売上が100万しかない治療院と、売上が400万とか500万を超えている治療院では広告費に掛ける金額も変わってきます。
前者が毎月20万も広告費を支払っていたらかなり経営的にしんどいでしょうけど、後者であればむしろ20万くらいであればしっかりと支払って集客を安定させるほうが望ましいくらいです。
大きく分ければ治療院の集客はPPC広告やInstagram広告などのようなオンライン媒体と、チラシやミニコミ誌などのようなオフライン媒体に分けられます。(もちろん紹介や通りがかりもありますが、紹介や通りがかりはその都度コストがかかる方法ではないので、今回の広告費の話からは省きます。)
そこで今回は適切な集客を行うために、それぞれの媒体でどれくらいの集客コストで納めれば、安定した利益体質の治療院経営が行えるかをお伝えします。
目次
治療院集客における各媒体ごとの適正集客コスト
今回は「全体での集客コスト」「オンライン集客コスト」「オフライン集客コスト」の3つに関して、それぞれの「1人の新患さんの獲得コスト」の適正水準をお話していきます。
まずは自分の院のLTVを用意する
集客の適正水準を知るに当たって必ず必要な数字が「LTV」になります。
この数字はそれぞれの治療院ごとに違うわけですから、あなたの院のLTVをまず最初に出しておかなければ、あなたの院にとっての集客の適正水準はわからなくなります。
今回はLTVの話がメインではないのでLTVの計算がわからない先生は過去記事にいくつもLTVに関する記事も載せているので参考にされてみてください^^
今回の例ではとりあえずLTVが35000円の院だということにしておきます。(院ごとにLTVの集計期間は違うでしょうけど、おおよそ半年~1年くらいの期間でのLTVを計測しておけば十分指標となる数字になっていると思います^^)
オンライン集客の適正水準
まずはPPC広告やInstagram広告などを含むオンラインでの集客コストです。
オンライン媒体で集客を行う場合は、1人の新患獲得コストの目標水準をLTVの20%程度で考えておけば問題ないです。
例のLTVが35000円の治療院であれば、オンライン媒体によって1人の新患さんを獲得するためにかけてよいコストは平均7000円くらいを上限で考えておけば良いってことですね。
実際、ネット広告をうまく使えば地域によっては1人の新患さんあたり3000円~5000円前後とかで集客することも可能ですし、あくまでも20%くらいを上限に考えておいて、それを超えるようであれば少し広告内容や、媒体を検討したほうがいいという感じですね^^
特にPPC広告なんかを行う際に、しっかりと作り込まれたホームページを利用すればかなり少ないコストで新患さんを獲得できたりしますが、逆にあまり作り込まれてないホームページでPPC広告を行っても、なかなか費用対効果が上がりにくかったりしますし、ただPPC広告やInstagram広告を使えばOKというのではなく、オンライン集客を行う際は常に自身のホームページのクオリティに注意を払うよう気を付けてくださいね^^
オフライン集客の適正水準
次はチラシやミニコミ誌が含まれるオフラインの集客媒体ですが・・・
ぶっちゃけこっちのほうが1人あたりの獲得単価がかかるケースが多いです。笑
印刷や配布コストなど、どうしてもネット広告では発生しない「原価」的な費用が乗っかってくる分仕方の無いことですね。汗
そういったことも考慮した上で、オフライン媒体で集客を行う場合は、1人の新患獲得コストの目標水準をLTVの30%程度で考えておけば問題ないです。
例のLTVが35000円の治療院であれば、オンライン媒体によって1人の新患さんを獲得するためにかけてよいコストは平均10500円くらいを上限で考えておけば良いってことですね。
ネット広告とは違い、オフライン集客は逆にうっかりするとこのコストを超えてしまう可能性もある媒体なのでしっかりと意識して頑張っていきたいところですね^^
とは言っても、うまくやればチラシ集客なんかでも4000円~7000円くらいで1人の新患さんを獲得できる地域も少なく無いので、「チラシなんて・・・」と言わず何でも一度は試してみよう!くらいの精神でチャレンジしてもらいたいところですね。^^(しかも、プレオープンなんかだともっと費用対効果は高くなりますね)
治療院全体の集客コストの適正水準
上記のようなコストがかかる集客に加え、紹介や通りがかりなどほとんどコストのかからない集客も全部混ぜた上で、可能であれば普段から集客にかかるコストは売上全体の10%以内に収まるようにしておきたいところです。
人件費や家賃&光熱費、ローンやリースの支払いや雑費などを考えると、全体の広告費を10%くらいに抑えておかないと、なかなか治療院経営では利益が残りにくいのです。
広告費をかけなければ、なかなか売上が上がりにくいことは事実ですが、とはいえ過度に広告費を払って利益が残らない・・・・・・というのも避けたいところですからね!
もちろん立ち上げ初期なんかは売上が少ないのに広告費をかけなくてはいけなかったりする時期もありますし、そういった段階では特に10%を意識しなくても構いませんが、ある程度院の経営が軌道に乗っている院さんなんかは10%どころか、徐々に広告費も下げて5%前後くらいで経営を行っている院さんも多いですよ!(こういった院はすでにMEOの口コミ数が圧倒的だとか、SEOがずっと1位だとか、SNSからの集客も安定して発生しているなど、これまでに積み上げてきたものからの集客が発生しているため、広告費を抑えても集客ができるわけですね。)
とはいえこの際に、無理に広告費を1%とか2%くらいまで切り詰めてしまうと、結果的に売上の低下を招く結果になることも少なくないため、広告費を切り詰めたいとは言っても、下げ過ぎには注意を払いましょう!
そういった意味では、広告費を売上の10%以内くらいのコストに収めて治療院の運営を行えるようであれば、十分利益が残ってくる経営が行えるはずですので、ぜひこのあたりを目安に考えてみてくださいね^^
まとめ.まずは適切な水準を知ることから
今回の水準はあくまでも「利益体質で安定経営できる治療院」の集客コストです。
ぶっちゃけた話、スタッフの人数とか家賃のかかり具合によっては、今回の水準よりも多少広告コストがかかってたとしても治療院経営自体は十分成り立ちます。(治療院経営って必要な固定費がかなり小さい院さんもありますしね。)
しかし、しっかりと利益を残し、スタッフにも十分に還元し、そのうえで力強い治療院経営を安定して行っていきたいのであれば、このあたりの比率にも気を回す必要が出てきます!
ぜひ今回の水準を意識して、治療院の集客を行ってみてくださいね^^
それだけでもかなり安定した経営を行えるはずですよ!
この記事を通して、できる限りたくさんの整骨院業界に関わる人に、整骨院の経営のノウハウを届けていきたいと思っています。もし、記事が面白いと思ったのであれば、
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