
「初回の問診や検査にはしっかり時間をかけているのに、2回目以降は施術しながら様子を聞くだけになっている」というスタイルの先生は少なくないのではないでしょうか?
施術をしながら「最近どうですか?」「前回の後どうでした?」と雑談の中で軽く状態を聞くだけ……という状態チェックで済ませていたりしませんか?
そして、現場の先生からはこんな悩みもよく伺います。
「なぜか3回目くらいで来なくなる人が多いんですよね……」
「うちは5回目あたりでパタッと予約が途切れる患者さんが多くて。汗」
最初はちゃんと通ってくれていたし、施術の反応だって悪くなかった。むしろ良くなってきていたはずなのに、なぜか来なくなる。
これ、地味にショックですよね。汗
結論から言いますね。
その原因の1つは、通院の途中で行う「中間問診」が抜け落ちていることにあるんです!
今回は、患者さんに通院を続けてもらうための「中間問診」の重要性と、それを入れるべきタイミングについてお話していきます。
目次
リピート率を安定させるための「中間問診」を取り入れる
中間問診とは、その名の通り通院の「途中」で一度立ち止まって行う問診のことです。
初回問診で患者さんの悩みや状態をしっかり聞き取って、検査をして、治療計画を伝える。ここまでは多くの先生がちゃんとやっていることでしょう。
ところが2回目以降になると、途端に「あとは施術の質で引っ張っていけば大丈夫」「1度しっかり話を聞いたし、あとは大丈夫」という考えになってしまいがちなんですね。
え?でも「初回でしっかり信頼を勝ち取れていれば、あとは良い施術をしていれば患者さんは通ってくれるんじゃないの?」なんて思いますよね?
気持ちは分からなくもないのですが、実はこれ、患者さんの心理面から見ると大きなズレがあるんです。
当たり前と言えば当たり前かも知れませんが、患者さんの通院に対するモチベーションというのは、痛みが一番強い初回の時点がもっとも高く、そこから先の「良くなっていく途中」の段階ではどんどん通院にたいするモチベーションが下がっていってもおかしくないものなのです!
痛くて辛い時は「とにかく何とかしてほしい」という気持ちで通ってくれますが、少し楽になってくると「もう結構良くなったし、そろそろいいかな……」と意識が院の外(日常)に向き始めるわけです。これはなんとなく想像できますよね?
これを防ぐための仕組みとして取り組みたいのが「中間問診」になるのです!
中問診は「自院の離脱ポイントの手前」に入れる
では、中問診はいつ入れればいいのか?
ぶっちゃけた話、「〇回目に入れるのが正解!」という決まった答えはありません。
なぜなら、どの院にも「患者さんが毎回抜けやすいポイント」というものがそれぞれの院ごとに存在していて、それは院ごとに違うからです。
3回目で抜けやすい院もあれば、5回目で抜けやすい院もありますし、回数券を使い切る直前で抜けやすい院もあるでしょう。(通院ペースや施術内容、回数券やプリカの回数設計によっても変わってきますからね!)
なので、まずやるべきことはカルテや顧客管理のデータを見返して「自院では何回目で来なくなっている患者さんが多いのか?」を洗い出すことです。
回数別の離脱率を一度出してみると、「あ、うちは3回目から4回目にかけてガクッと減ってるな」とか、意外とハッキリ傾向が見えてきたりしますよ^^
そして抜けやすいポイントが分かったら、その「手前」で一度中問診を入れるのです!
ここが大事なポイントで、抜けてしまった後に慌てて何かしようとしても、それはもう遅いんですね。汗
来なくなった患者さんにハガキを送ったりLINEを送ったりして呼び戻すのは、それはそれで必要な施策ですが、新たに来院してもらうのと同じくらいハードルが高くなってしまいます。
そうなってしまう手前でこそ、この中間問診を入れていきましょう!
では、その中問診で一体何をすればいいのかと言うと……
①人は「喉元過ぎれば熱さを忘れる」生き物
まず1つ目は、患者さんに「変化を自覚してもらう」ことです。
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」なんて言葉がありますが、人は痛みが和らいでくると、最初どれだけ辛かったかをすっかり忘れてしまう生き物なんです。汗
しかもやっかいなことに、患者さんは良くなってくればくるほど「まだ残っている痛み」ばかりに目が向くようになり、すでに改善した部分にはまったくフォーカスできなくなってしまうんですね。
先生から見れば初回よりも明らかに良くなっているのに、患者さん本人は「なんだかあんまり変わってない気がする……」と感じてしまっている。
このズレこそが、離脱ポイントで患者さんが抜けていく大きな原因の1つなのです!
そこで中間問診では、初回に書いてもらった問診票やカルテを、実際に患者さんに「見せながら」一緒に振り返っていきます。
例えば、こんな感じですね。
こんな風に、初回の症状を1つ1つ確認していくと、患者さんの口から「あ、そういえば」という言葉が出てくる瞬間があります。
この「あ、そういえば」という本人の気づきこそが、通院のモチベーションを保つ一番の燃料になるのです!
先生が「良くなってますよ!」と100回言うよりも、患者さん自身が自分の口で「良くなってる」と言うほうが何倍も納得感がありますからね^^
大事なのは「実際に問診票に書かれていたことを一緒に見ながら1つ1つ確認していく」ことです。
先生が把握するのではなく、患者さんに「あ、確かに自分こんなこと最初言ってたな」と思い出してもらうためにも、最初に書いてもらった問診票を改めて患者さんにも見てもらうよい機会と思いましょう!
②「痛みが取れること」はゴールではなく通過点
2つ目は、通院のゴールを改めて共有することです。
中間問診を入れるタイミングというのは、多くの場合、痛みが少し落ち着き始めた時期と重なります。
実はこのタイミングこそ、治療計画を再共有するのに絶好の時期なんですね!
患者さんの頭の中では「痛みが取れた=卒業」になってしまいがちですが、先生の治療計画ではそうではないはずです。
第1のゴール:日常生活で困っている痛みを落ち着かせること
第2のゴール:ぶり返しにくい体の状態を作っていくこと
この2つの段階があることを、痛みが落ち着ききってしまう前にもう一度しっかり伝えておくのです。(これは院のコンセプトに関わる部分なので、痛みが取れたら即卒業させる!というコンセプトの先生であれば話は違ってきますが。汗)
「今は第1のゴールがだいぶ見えてきた段階ですね。ここからは第2のゴールに向けて進んでいきましょう」と、計画全体の中で「今どこにいるのか」を見せてあげるだけで、患者さんは安心して通院を続けられるようになるんですよ^^
③施術中に言えてなかった「不安」を吐き出してもらう
3つ目は、患者さんが抱えている不安や疑問を吐き出してもらうことです。
患者さんは施術ベッドの上だと、遠慮して不安や疑問をなかなか口にできなかったりもするものです。
「本当にこのまま通い続けて良くなるのかな?」
「毎週通うのはちょっと時間的にも金銭的にもキツいかも……」
こういったモヤモヤを抱えたまま、何も言わずに来なくなってしまう。これが一番怖いパターンなんですね。汗
なので中間問診では、施術時のように寝そべってもらうのではなく向かい合って座り、「今日は改めてお話を聞かせてください」という形で、あえて場を設けるようにしてください。
特に「思ったように変化が出ていない患者さん」のフォローも中間問診では非常に重要になってきます。(痛みが落ち着いてきたタイミングで中間問診に入る人もいれば、あまり変化が出ていないまま中間問診を行う人もいますからね!)
あるいは、変化が思ったように出ていない患者さんにこそ、中間問診をやる意味がより一層あると言えるかも知れませんね!
ここで先生が逃げずに、
「〇〇さんの場合、正直に言うと思っていたよりも変化が出るのに時間がかかっています。なので、ここからは施術の内容を少し変えて進めていこうと思います」
と、「現在の進行度」と「今後の計画の見直し」を素直に伝えると、患者さんは「この先生はちゃんと自分のことを考えてくれているんだな」と、むしろ深い安心感を抱いてくれるものなのです。
患者さんが一番不安になるのは「良くなっていないこと」そのものよりも、「良くなっていないのに、先生が何も言ってくれないこと」なんですね。
また、改善の進み方には人によってパターンがあることを伝えてあげるのも有効です。
- 比較的早く変化を感じやすい人(症状が軽い方、生活リズムが整っている方など)
- 時間がかかりやすい人(慢性的な症状の方、生活リズムが不規則な方など)
- 最初の数回で変化を感じて、途中で停滞期があり、そこからまた進んでいく人
など。
「〇〇さんは今、ちょうど停滞期に入っているタイミングだと思います」と説明されれば、患者さんも「そういうものなのか」と納得して通院を続けやすくなりますよね^^
痛みの変化がまだ小さかったとしても、可動域が広がっている、姿勢が変わってきているなど、着実に変化しているポイントがあれば、それも具体的に伝えてあげてください。
そして、それでもやはり変化が乏しい場合は、医療機関での検査や相談を勧めることも含めて、誠実に説明するようにしましょう。(ここをごまかして通院だけさせ続けようとする先生は、長い目で見ると必ず信頼を失いますからね。汗)
振り返り、ゴールの再確認、不安の回収ができたら、最後に「ここから何をしていくのか」を明確に示して中問診を締めます。
「ここからは、ぶり返しにくい状態を作っていく段階に入ります。この先1ヶ月は週1回のペースで進めていきましょう」
こんな風に次のステップがハッキリ見えるだけで、患者さんは迷わずに通院を続けられるようになりますよ^^
まとめ.中間問診は「状態の聞き取り」ではなく「信頼構築のイベント」
中間問診というのは、単に患者さんの状態を聞き取るだけの作業ではありません。
患者さんの不安を取り除き、ここまでの変化を一緒に確認して、その先のゴールへと導いていくための「信頼構築のイベント」なのです。
初回問診『だけ』に全力を注いで、2回目以降はずっとなんとなく施術して終わり……という流れになっているのであれば、ぜひ今日からその流れを見直してみてください。
明日からやることはこの3つです。
- 自院のカルテを見て、患者さんが抜けやすい回数を洗い出す
- その手前の来院時に、初回の問診票を手元に用意して一緒に振り返る(中間問診)
- 第2のゴールと、ここからの通院ステップを明確に伝える
どれも特別な技術が必要なものではありませんよね?
でも、これを「たまに思いついた時にやる」のではなく、院の仕組みとして組み込めるかどうかで、リピート率に差が出てくるのです!
まずは自院の離脱ポイントを確認するところから始めてみてくださいね^^
この記事を通して、できる限りたくさんの整骨院業界に関わる人に、整骨院の経営のノウハウを届けていきたいと思っています。もし、記事が面白いと思ったのであれば、
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