かなり以前になりますが、とあるニュースサイトでアメリカのある男性のニュースが掲載されていました。
その男性は仕事にもついておらず、どんどん目減りしていく財産と、先行きの見えない人生に不安を感じ、ある日一発逆転を信じてカジノで全財産をかけたギャンブルに乗り出したそうです。
しかし残念ながら幸運には恵まれずカジノに費やした全財産は失ってしまい、悲しいことに彼はその日のうちに自信の人生に幕を閉じたというニュースでした。
とても悲しいニュースですが、これは決して他人ごとではありません。
現在、新型コロナによる影響で厳しい状況を強いられている、僕ら治療院業界でも似たようなことをしてしまい、治療院を閉院することになってしまう可能性だって本当に無くはないのです。
なぜ厳しい時こそ、こういった一発逆転を狙ってはいけないのかというと・・・
目次
資金が少ない時は大きなアクションを仕掛けてはいけない
治療院経営を行っていると、どうしても集客やリピートが上手くいかずに売上が下がったり、あるいは来院数が低下し、経営的に厳しくなっていく月もあるものです。
特に冬場なんかはこういった傾向に陥る治療院は少なくないでしょう。
あるいは災害などで経営が苦しくなることだってありますし、現在でいえば新型コロナによる影響で経営が厳しくなっている院も多いわけです。
そんな時、即座に「これはやばいか??」と問題意識を高く持って解決に臨めば、大きな問題になる前に十分経営を立て直すことが可能な場合も多いです。
しかし、多くの先生は「まぁ来月にはきっと回復してくれるハズ・・・」とか「しっかりと治療を行っていれば、いつか患者さんも増えていくかな」と問題解決を先延ばしにしてしまうのですね。(さすがに現段階では借入や家賃交渉など、いろいろとアクションを起こしていると思いますが、コロナが流行り始めた去年の暮れの段階でここまでの状況を想定して動けていた先生は少ないでしょう。)
そうやっているうちに、だんだんとタイミングを逃してしまい、さらに事態が悪化し、もういよいよやばいぞ・・・となって初めて「このままじゃさすがにヤバイ!」「いよいよ資金が底を尽きかけてる!なんとかしないと!」と焦って行動を始めるのです。
資金が少ない時のマーケティングは失敗する
しかし残念ながら、上記のような「いよいよやばいぞ・・・」といったような状況で一発逆転の大きな施策をやろうとすると、多くの場合では失敗して終わってしまうことのほうがはるかに多いのです。汗
これは運がいいとか悪いとかの話ではなく「資金が少ない」ということがそのまま施策の成功率に直結するからなのです。
どういうことかというと、最初のカジノに行った男性のことを思い出して下さい。
例えば彼がもし大富豪だったらどうだったでしょう。
彼が初日にいくら使ったのか知りませんが、仮に初日負けてしまったとしても、次の日にも同じかそれ以上の資金でもう1度ギャンブルを行い、仮にもしまた負けてしまってもさらに次の日にはもっと多くの資金でギャンブルに挑戦する。
そうすると、どこかのタイミングではきっと勝ち切ることが出来る日も出てくることでしょう。(よっぽどギャンブルのセンスがないとかは置いておいて。)
つまり、資金が潤沢にある人にとっては1度の負け(失敗)が致命傷にならないため、初日の失敗から学んだことを活かし、もう1度再チャレンジできるのですね!
しかし、冒頭の彼にはその資金が十分になく、1度目が失敗した時点で次のアクションを取ることができずに、残念な結果に終わってしまったのです。
マーケティングも一緒
でも、これってマーケティングもまさに同じじゃないでしょうか?
1度目で成功するかどうかわからない。だけど動いてみなければいつまで経っても成果は得られない。
だからこそ「すべてはテスト」と思ってどんどんとアクションを起こして、PDCAサイクルを回していくわけです。
そうやって何回目かのトライで施策が当たるからこそ、それまでに使ったキャッシュを上回る利益が得られ、結果的に施策がプラスになるのです。(逆に言えば、それまでの数回のトライの間は赤字になっている施策というわけです。)
それなのに1回目のPDCAサイクルで資金が尽きてしまって、次にいけないとしたら、それこそまさに1発勝負のギャンブルになってしまうのです。
これが「資金が少ない」人が結果的に失敗しやすいカラクリなんですね。
成功した人も実は何度も失敗しているけど、ただ単にそこでテストを繰り返せるだけの資金があったから、何度もリトライすることで最終的に成功にたどり着けたというだけなのです。
特にセミナーやHPなんかには気を付ける
さすがにチラシを1回撒くなんてだけで資金がショートしてしまうほどギリギリなところで勝負している先生は少ないと思いますが、セミナー参加や、ホームぺージ作成なんかは本当に慎重に行いましょう。
今であれば、焦っての新商品導入とかですかね。(前もって少しでも準備をしていたなら別ですが。)
これらは参加や作成に100万以上かかる場合も少なくないです。
ただでさえ少ないなけなしの資金を使って「これでダメだったら・・・」なんて気持ちで参加したり作成したりしてはいけないのです。
もちろん、良いセミナーに参加して学んだことを実行すれば長い目を見たときにかなりプラスになることは間違いありません。
ホームページもしっかりと作りこめば早ければ1年、遅くても数年で元は取るくらいの売上をあなたにもたらすでしょう。
それらを否定するわけではありません。
が、それだけの成果が返ってくるまで待てないから失敗してしまうのです。
いくらリターンが計算できても、リターンが十分に得られるまで治療院経営を続けられない、では話にならないじゃないですか!
ですので「このセミナーで産まれ変わらないともう無理だ」とか「ホームページさえ上手くいけばまだ生き残れる」みたいな最後の資金を投下して、最後の博打を打つつもりで大量の資金を投下してはいけないのです。
まとめ.資金が苦しい時ほど小さなアクションをコツコツ行う
自身の状況が苦しい時ほど、人は一発逆転を期待したくなるものです。
今の状態に長く留まることに耐えられないのですね。汗
確かに、今すぐにでもこの新型コロナの影響が収まってくれれば・・・と私も思っています。
しかし!そんな時こそ歯を食いしばってでも、安易な一発逆転に頼らず、コツコツとできる限り資金をかけずにアクションを行っていかなければならないのです!
出来る限り出費を抑えながら、資金を守って、その中でもやれることを地道にコツコツとやっていく。
これこそが結果的に確実に一番つらい状況から自身を抜け出させる方法なのです。
苦しいときほど、早く逃げ出したくて、一発逆転の手を狙いがちですが、、、。
そんな時は、全財産をカジノで投げうった男性みたいに自分もなっているのではないか?と思い直して、苦しい時間が過ぎるだけの忍耐を持てるようにしましょう。
この記事を通して、できる限りたくさんの整骨院業界に関わる人に、整骨院の経営のノウハウを届けていきたいと思っています。もし、記事が面白いと思ったのであれば、
- 「いいね」ボタンを押す
ことをしてもらえると、とても嬉しいです。今後もガンガン情報を公開していくのでお楽しみに