
現在、あなたの治療院では1回あたりどれくらいの単価で施術を行っているでしょうか?
保険のみで370円でやっているところもあれば、自費と組み合わせて毎回2000円くらいでやっているところもあれば、完全自費で毎回10000円くらいいただいている院さんもいるかもしれませんね。
施術単価自体は、その院の戦略によっては高ければ良いというものでもないため、どんな金額設定でも構いませんが・・・
とはいえ、もっと単価を上げたいと考えているのに、なかなか単価を上げ切らない先生はもしかしたらこういったところが問題になっているかもしれませんね!
目次
それぞれの価格にそれぞれの顧客がいる
値上げに対して恐怖がある先生はおそらくこのように考えているのでないでしょうか?
「値上げをしたら患者さんが来なくなってしまうのではないだろうか・・・?」
先に結論から言わせてもらえばまさにその通りで、値上げをすれば今居る患者さんはほぼあなたの院には来なくなってしまうでしょう。(もちろん100円とか200円の値上げなら、そこまで大きな離脱は起きないでしょうが。)
そもそもとしてこんなのは悩みでも何でもなく予測できる規定路線でしかないのです。汗
「え?じゃあ値上げしたら駄目じゃないですか?」
「だからどうやったら患者さんを減らさずに値上げできるか知りたいんじゃないか!」
という声が聞こえてきそうですね。笑
しかしこれはあまりにも視野が「今」に向いてしまっているから起こる問題なのです。
そもそも前提が間違ってる
そもそも値上げというのは単価を変えることによって「あなたの院に来院する患者さんの層を変える」作業なんですね。
ある意味で言えば、今居る患者さんの層からの脱却とも言えるのです。
決して「今居る患者さんから高い施術単価を頂けるようになろう」という施策ではないのです。
ここを勘違いしているからいつまで経っても値上げできないんですよ。
実際、特に戦略を組まずにとりあえずそのまま患者さん全員を値上げしようとすれば5割~7割くらいの患者さんは離脱する可能性が高いと思って構いません。(できる限り2~3割くらいで離脱を防ぎながら単価を上げていくための施策もありますが、それでも全員を残しての単価アップなんていうのは無理です。)
既存患者さんはそのままでもいい
ちなみに、患者さんを減らさずに単価を上げていきたいのであれば、既存患者さんに対する料金は据え置いて新規の患者さんから「だけ」料金を上げていけばいいのです。(これだけでもかなり既存の患者さんの離脱は減らせます)
もちろんこのやり方であれば全体の単価アップとならないため、実際に全体の平均単価が上がりきるまでに時間がかかってしまうという欠点はありますが、、、
それでも既存患者さんからの売上はほぼ影響がないため、平均単価がアップするまでにかかる時間のある程度を耐えることができるというメリットもあるのです^^
その後1年もすれば、大部分の顧客は卒業だとか離脱で入れ替わっているわけですから、1年後には全体の大部分の値上げが完了している、という少し長い時間をかけた戦略ですね。
価格には想像以上に弾力がある
ここまで行くと次は「新規の人でもその料金(値上げ後の価格)で通ってくれるでしょうか?」と質問してくる先生がいます。
そもそもそんなに自分の技術にそこまで自信がないなら値上げをするな、とも言いたくなるところですが、まぁそれは置いておきましょう。汗
ここで知っておいてもらいたいことは、価格には想像以上に弾力性があるということです。
例えば、同じ車でも百数十万で買える軽自動車もあれば、数千万するような高級車だってありますよね?
しかし、どちらの価格層でも必ず顧客は存在します。
ちょっと車だと想像がつきにくいでしょうか?
では、外食を想像してみてください。
吉野家や丸亀製麺に行ったことがある人は多いでしょう。
しかしその一方で、一緒に連れて行く相手が変わったり、あるいは記念日などのイベントごとであれば、高級なイタリアンやフレンチのレストランに行くことだってありますよね?
どちらの価格層だって、用途次第では使う機会があるということです。
さらに。もっと一般的なところでいえばレタス一玉をとっても、一番安いスーパーを探す人もいれば、国産だったり有機栽培だったりにこだわり、多少高い金額を払ったとしても自分の納得のいくレタスを購入する層だっているわけなのです。
こういった高級レストランや、有機栽培されたレタスを販売する人が「もっと安い料金で売っている店があるから、この料金では誰も買ってくれないんじゃないだろうか・・・」と心配していると思いますか?ちょっと考えにくいですよね。
彼らはちゃんとそういったニーズが存在し、その価格層での利用者を獲得できると確信しているからそこでビジネスを行っているわけです。
つまり、同じような用途の商品であれば必ずほぼどんな価格帯にでも「顧客」は存在するのです。
あなたが心配している「この価格だと患者さんは誰も来ないんじゃないだろうか?」という心配は、本当にただの杞憂なんですね。(とはいえ、設定した価格以下の価値提供しかできていないのであれば、それは駄目ですよ?そんな状態では患者さんは誰も来なくなってしまうかもしれません。汗)
まとめ.値上げは新しい価格帯で新規を獲得することに集中する
価格帯によって必ず顧客は存在し、そして値上げというのが既存患者層の脱却である以上、あなたが値上げの際に心配しなくてはいけないことは、「既存患者さん離れ」ではなく、「新しい価格帯での新規顧客獲得」のほうなんです。
ぶっちゃけこの新規集客のほうさえうまくいけば、ほぼほぼ値上げや自費移行は成功します。
こっちのほうがよっぽど重要なことなのに、なぜか「今」の患者さんを見て値上げに踏み切れないという状況に陥っている先生が本当に多いんですね。汗
安心してください。
あなたが値上げしても、必ず新しい価格帯であなたの施術を必要としている患者さんは居ます。
あなたがしなければいけないことは、そういった新しい価格層での患者さんいあなたの院を見つけてもらうための導線作りなのです!
ぜひ値上げの本質を勘違いせず、値上げを成功させるために本当に重要な点を意識した上で、あなたの院の平均単価アップへ舵を取ってみてくださいね^^
この記事を通して、できる限りたくさんの整骨院業界に関わる人に、整骨院の経営のノウハウを届けていきたいと思っています。もし、記事が面白いと思ったのであれば、
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