今回は治療院を経営としての側面から捉えていく上で必要な、
「理想の顧客をイメージする」ということをお話していきます。
治療院が患者さんを選ぶとは何事だ!!!
と怒られそうな気もしますが、どんな経営にもこういった視点は
必要ということでお付き合いください。
自分の院に1番多く来てくれるのは、自分が狙ったグループ
整骨院の先生とお話していると、よく「患者さんは安い治療を受けたがるから、
誰も自費の治療なんか受けてくれない」というお話を聞きます。
しかし、そういうことを言う人のほとんどは、
メニューを見てみるとほぼ保険診療のメニューのみ。
そして、申し訳なさ程度に1つか2つだけ自費のメニューがある。
これじゃあ確かにその人の院に来ている患者さんは
自費の高いメニューは受けたがらないでしょう。
何故なら、先生自身が「自費を払ってでも良い治療を受けたい患者さん」をターゲットに
できるようなメニュー設定にしていないからです。
自分の院に来ている「患者さんの層」というものは、
・自分が設定しているメニューの価格
・院内の雰囲気
・雇っているスタッフの年齢
などによって、変わってしまいます。
けして、院を建てたから偶然その患者さんが集まっているわけではないのです。
その患者さん達が集まっていることには、ちゃんと理由があるのです。
ユニクロのターゲット層はどこか?
例えばユニクロ。
今や日本を代表すると言っても過言ではないアパレルショップですが、
果たして、ユニクロは全ての人に来てもらいたくてブランドイメージを構築しているでしょうか?
おそらく違いますね。
「普段着にそこまでお金は掛けられないけど、素材も少しは良くて長く着れる物がいい・・・」
という方をターゲットにビジネスを展開していますね。
ですので、ユニクロに置いてある服というのは下着でだいたい1000円前後のもの。
アウターやジーンズでも5000円〜10000円ちょっとという価格帯が多いのでは
ないでしょうか?
これはそういったターゲット層が服にかけても良いと思っている金額をしっかりと
リサーチし、そういった価格帯の製品ばかりを集中して提供しているからなのです。
だからこそ、ユニクロには狙ったターゲット層が狙い通りに溢れるのです。
ここにもし5〜6万円もするような高級志向のブランド服を置いたとしても
ほとんど売れることはないでしょう。
そういう価格帯の商品を欲しがるセレブ層は初めから「グッチ」や「ヴィトン」
などのブランド店へと足を運びます。
(これだってターゲットを絞っているから自然とそうなるのです。)
最近ではユニクロの姉妹ブランドとして「GU」も展開されましたね。
「GU」のターゲットはユニクロよりもさらに所得層の低い学生などでしょうね。
素材の善し悪しよりも、「安くてデザイン性のあるものを沢山買いたい」と
いうような層にアピールする価格帯と商品になっているようです。
(最近のユニクロは素材の良さをアピールした中価格層に入りつつありますから、
低価格層のイメージをGUに譲っていくつもりなんでしょう。)
あなたはどんな人に来て欲しいのですか?
先程のユニクロのように、来て欲しい人というのはあなたの決定により、
ある程度コントロール出来るものなのです!
あなたが女性患者さんを沢山集めたいのであれば、メニューは
「骨盤矯正」や「痩身マッサージ」などになるでしょう。
あなたが高単価の患者層を集めたいのであれば、メニューの価格は
初めから5000円や、30分6000円、などになるでしょう。
そして、それに見合っただけの施術を提供すればいいだけの話です。
もし、現在あなたの院の顧客単価が低いのであれば、それは
もしかしたらあなたの提供しているメニューが500円とか、
1000円のメニューしかないため、「安さが優先」の患者さんが集まっている
だけなのかも知れません。
もちろんあなたが「薄利多売」を初めからビジネスモデルとしてイメージしているなら
それはそれでいいのです。ちゃんとイメージ通りに経営が展開しているのですから。
しかし、そういったことが分からずに薄利多売のビジネスモデルを行いながら、
顧客単価がなかなか上がらない・・・というのは、本当に危険です。
それはまるでユニクロに来た人に5万円の服が何故売れないのか?
と悩んでいるような・・・そんな状態なのです。
あなたがイメージしている治療院の経営モデルはどんなものでしょう?
ただ、周りがこのくらいの価格でやっているから自分もそうしよう。
という安易な決定をしていませんか?
しっかりと市場調査を行い、地域にどんなニーズがあるのか?
どんな商品を提供すれば、自分の来て欲しい患者さんが来てくれるのか?
ということをしっかりと意識されてみてください。
経営とは長丁場です。
自分がやりたくないことをずっと続けるほどキツイことはないですよ。汗
ぜひ、付き合いたい人とだけ付き合える、
来て欲しい患者さん層がしっかりと来てくれる。
そんな治療院のビジネスモデルを構築されてみてください^^
それでは!