1人院長でやっている整骨院と、スタッフさんを抱えている整骨院では、商品の単価設定から集客戦略、電話対応から絞り込みまで本当に戦略が何から何まで違ったりします。
今回は特に電話対応に関してお話していきますが、新患さんが最初に電話をかけて来た時から、1人院と施術家が複数居る院では、すでに対応が変わったりするわけですね。
1人院と、スタッフを抱えている院での電話対応。
あなたはしっかりと自分の院に合った電話対応になっていますか?
目次
1人整骨院とグループ整骨院での新患に対する電話対応の違い
ちなみに・・・あなたは1人でも多く新患さんが来てくれれば、それだけでうれしいでしょうか?
もし現状あなたの院がまったく患者さんが足りない状態ならば、確かにとにかく新患さんに1人でも多く来院してもらうことが大事でしょう。
しかし、ある程度しっかりとリピートが取れるようになってくると、1人院長とグループ院とではその後の新患さんの電話に対する対応をどうしても変えざるを得ない場合が出てくるのです。
どういうことかと言うと・・・
1人院長の整骨院は電話対応から患者さんを選ぶ
これは僕のクライアントさんでもかなり起きる現象なのですが、ぶっちゃけ既存患者さんが増えすぎて新患さんを入れる時間枠が取れなくなる、ということがよく起きます。
もちろんこれはこれで良いことなのですが、残念ながら僕らのような治療院業界では最低限の新患さんは常に確保しておかないと経営上の問題がどうしても起こってしまいます。
なので、少ない時間をなんとか見つけて新患さんの予約枠を作っていくわけですが・・・
このときに致命的に困るのが「意識の低い新患さんの予約を入れてしまう」ことなんですね。
集客を円滑にするためにホームページなどにはオファーなどを掲載するわけですが、そうするとどうしても意識の低い方(お試し患者さん)も予約の電話をくれるようになります。
このときに誰でも彼でも予約を入れようとしてしまうと、忙しくてただでさえ貴重な予約枠を、継続する可能性の低い患者さんに割り当ててしまう可能性も高くなってしまいます。(しかもオファーがかかっているので安い料金なのに、初診なので時間は長く。汗)
うまくいっている1人院長の整骨院でこれをやってしまうと、とてもではありませんが既存の患者さんを見る時間を確保することも、優良顧客に繋がる可能性の高いであろう新患さんの予約枠も満足に取ることができなくなってしまうんですね。(せっかく時間をかけてみた新患さんが、次回予約も取られるずに帰る、、、もちろん自身の力不足もあるかも知れませんが、やはり悔しいですよね。)
そこで、こういった1人治療院では最初の電話の段階である程度患者さんをふるいにかけるトークが必要になってきます。具体的に言えば・・・
「院長が必要だと判断した場合には、ちゃんと継続通院することが可能か?」(1回だけのつもりの人はお断り)
といったことをちゃんとまずはじめに電話で確認しておくことが大事になるんですね。(言い方はもっと別の柔らかい言い方で聞きますよ?笑)
これをちゃんと最初の電話で確認するだけでも、かなり実際に来院までされる新患さんの質を高めることができ、少ない予約枠を有効に活用することができるのです。
グループ院は来院後に見極めれば良い
これに対して、グループ院や施術家を複数名雇っている院ではこういった電話対応はあまり必要無くなります。
よっぽどのことが無ければ、スタッフさんが複数いる院で「新患を見る時間すら空かない」というような状況にはなりにくいですからね。(スタッフさんが辞めた直後などは別ですが。汗)
それよりも、グループ院ではとりあえず新患さんは数を入れるメリットのほうが強く作用します。
どういうことかと言うと・・・
上図のように、
①では、新患さんを絞って10人だけ来院させ、しかもその10人が全員継続患者さんになったとしましょう。
②では、新患さんを絞らずにとりあえず電話がかかってきた人を全員入れた場合、30人のうち10人は初回で辞め、残りの20人のうち8割は回数券などを購入してリピートし、それ以外の2割は回数券などは買わずに少しだけリピートをして終了した、とします。
リピート率だけで見ると、新患さんを絞った①の場合のほうが優秀ですね。
しかし・・・売上で見た場合では仮に初回抜けが10人出ようが、30人新患さんを入れたほうが高くなる場合がほとんどなのです。
1人院の場合だと「微妙だな・・・」と判断して予約を断った人でも、来院してがっつり問診をすれば継続患者さんになってくれる人は実際います。(1人院だとそのラインの人を受け入れるキャパがないだけ。)
であれば、スタッフに余裕のある院であれば新患さんをわざわざ電話の段階で絞りこむなんてことはせずに、来院してもらって問診の段階まではしっかりとやったほうが経営上はプラスになるんですね。(スタッフさんの練習にもなりますし。)
つまり、グループ院やスタッフさんを雇っている院になると患者さんを電話で絞り込むことは売上に対するデメリットのほうが強くなってしまう可能性のほうが高いのです。
これが、1人院と施術家が複数人いる院の新患さんに対する考え方の違い、電話対応の違いになるのですね。
まとめ.整骨院の状況によって電話対応も変わる
今回お話したように、1人治療院とスタッフさんを複数抱えている治療院では、新患さんに対する最初の電話対応から変えていかなければなりません。
患者さんの数が足りていない先生は「新患さんをお断りするなんて・・・」と感じる先生も居るかも知れませんが、本当に患者さんの数が多くなってくるとホントに新患さんを診る余裕がなくなり、少しでも質の良い(良さそうに見える)新患さんだけしか診れなくなってくるのです。
逆に、グループ院などがセミナーなんかで「新患さんは選ばなくてはならない」というような言葉などを聞いて真に受けて、電話口でバンバン断るようになってしまうと、本来であれば必要だった数の新患さんすら集まらなくなり、スタッフの人数に対しての稼働率がどんどん下がっていく・・・(しかも売上も下がっていく)なんてことになりかねないのですね。汗
どんな施策であれ、状況を一切無視した正解が存在するわけではありません。
あくまでも「あなたの院の状況に合わせたベスト」が存在するだけです!
ぜひ、こういった部分を考慮に入れてご自身の院の状況の変動に合わせて、電話対応(やそれ以外の戦略も)を変化させていってみてくださいね^^
この記事を通して、できる限りたくさんの整骨院業界に関わる人に、整骨院の経営のノウハウを届けていきたいと思っています。もし、記事が面白いと思ったのであれば、
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