最近治療院業界の集客面におけるホットな話題に、ホットペッパービューティーで2023年11月から開始される「あはき柔整プラン」の話があります。
言ってしまえばホットペッパービューティー内の1つのプランに過ぎませんが、現在の治療院業界におけるホットペッパービューティーが与える影響は決して小さくないため、今回はこちらの件に触れていこうと思います。
この「あはき柔整プラン」というものがそもそもどういったものなのか?
そしてこのプランが施行されることによってどういう影響があり、実際に整骨院や整体院はどのような対応をしていかなければならないかについて触れていきます。
とはいえ、そもそも施行自体がもう数カ月先のことなので、現時点では確たる内容というよりは予想・予測的な内容も含めて、あくまでも「そうなるかもしれないから心の準備をしておこう」的な部分もあるんですけどね。笑
ぜひ、今回の内容を頭の片隅にでも覚えておいて頂いて11月からの新プランとうまく付き合ってみてくださいね!
目次
ホットペッパーの「あはき柔整プラン」で治療院の集客はどう変わるのか?
今回の新プラン施行によって大きく影響を受けるのは当然「現時点でホットペッパービューティー」に掲載を行っている先生達でしょう。
現在の院の状態によっては新プランへの移行がプラスに働く院もあれば、逆におそらくマイナスに働いてしまうであろう先生もいらっしゃると思います。
すでに現状でホットペッパービューティーに登録を行っている院さんには、きっとお盆の前には新プラン移行への説明がホットペッパーの担当の方からもお話があったと思います。
とはいえ話をざっくりと聞いただけ、という先生もいらっしゃるでしょうから、まずはそもそも「あはき柔整プラン」とはどういったものなのかを少し説明していきましょう。
あはき柔整プランとは?
これまで整骨院や整体院がホットペッパービューティーに掲載する際には、美容室など他の業界でも利用されていた既存のプラン(プラチナプラン・バリュープラン・シンプルプラン・ライトプラン・ライトSプラン等)から選んで、掲載をお願いする形でした。
ちなみに、ホットペッパービューティ内の検索ルールでは基本的に高額のプランのほうが検索された際に上位表示されるルールが採用されていたため、一番下のライトSプランではなく、商圏内のライバル院との兼ね合いで上位表示を狙うべくライトプランや、あるいはもっと高額なプランに掲載をお願いしている治療院さんも居たことでしょう。僕のクライアントさんでも集客で少しでも優位に立つべく、そういった先生はやはりいらっしゃいました。
しかし、今回から施行される「あはき柔整プラン」では
- 「あ」・・・あん摩・指圧
- 「は」・・・鍼
- 「き」・・・灸
- 「柔整」・・・柔道整復
に分類される業態の店舗はすべて一律で「あはき柔整プラン」での掲載に移行されることになったのです。(ちなみに価格帯は現行プランの一番下であるライトSプランと同等)
これに際して、これまではホットペッパー内で利用不可だった「鍼灸施術の画像」や「美容鍼」といった画像も「あはき柔整プランに掲載中の店舗に限り」使用可能になるそうです。(また、それに伴う文言も使用可能)
また、これまではホットペッパー内には存在しなかった「鍼灸・接骨院」などの検索軸も追加される予定らしく、これまで「リラク」で整体やマッサージに混ざって検索されていた中から、別カテゴリで検索されることも可能になるため、接骨院などにこだわって調べたいユーザーなどからの導線は新たに増えるような形になっていくことになるでしょう。
新プラン施行後の予想と対応
ざっくりと新プランがどのような立ち位置で、どのような点で従来と違うことができるようになったのかを知ってもらった後は、経営的な観点としてこれをどう捉えて・対応していかなければならないかについてお伝えしていきましょう。
プラン統一化による集客の変動
これまでホットペッパービューティーで高額を支払って上位のプランに掲載していたことでホットペッパーから大量の新患さんを獲得できていた院は、正直今回の変更によって大きな打撃を受けてしまう可能性が高いです。
これまでは上位プランによる上位表示から視認性が高まることにより集客が増加していた場合、その点が失われてしまうからですね。
統一後のあはき柔整プランでは原則表示は「ランダム」に表示されるということなので、これまでのようにうまくユーザーに見つけてもらえるかどうかが不明確になってしまうと予想されるためです。(本当に完全にランダムなのかどうかは、実際に施行されてみてから検証していかなければ断言できませんが、現状はランダムにすると言われています)
もしあなたの院が毎月ホットペッパービューティーから大量に新患さんの獲得ができており、かつすでに整骨院としての保険診療をほぼ行っていないのであれば、場合によっては保健所の登録を変更し、いっそ純粋に整体院として従来どおりリラクの分類で、上位プランでの掲載に切り替えるのも選択肢としては出てくるかも知れませんね。(この辺りは容易に判断することはできないでしょうけど、大きな観点でみればこういった動きも可能ということだけ頭に入れておくのもよいでしょう)
逆にこれまでホットペッパービューティーに登録はしていたけど、イマイチ集客出来ていなかった・・・という先生にとっては今回の変更はもしかしたら追い風になるかも知れません。
掲載がランダムになれば、これまで上位プランへの掲載で集客を独占していた店舗が今までのように目立たなくなってくる可能性が高いため(場合によってはあなたの院のほうが上に出てくることも普通にあるため)、結果的にあなたの院に新患さんが流れてくる可能性がこれまでより高くなってくるのです。
もちろん、アクセスが増えるだけではまだ予約までされるかどうか確定しないため、少しでも予約に繋がりやすくなるよう「口コミ数の増加」「魅力的なクーポンの設置」「キャッチコピーの工夫」「目に留まるサムネイルの作成」などにこれまで以上に力を入れるようにして、今回の変更をうまく利用していってもらいたいですね!
鍼灸院などの登録の増加
これまで整骨院や整体院以上に集客が大変だったと思われる鍼灸院ですが、今回のプラン変更に伴っておそらく「鍼灸院」の掲載数も増えてくることでしょう。
導線の確保がなかなか難しかった鍼灸院としては今回の新プラン設立は、わりと良い話になるのではないかなと思っています。
整骨院や整体院の掲載数が今の段階でもかなり増えていましたが、ここに鍼灸院が増える上に表示順位もランダムになるわけです。当然より一層ホットペッパー集客での競争激化が予想されますね。(もちろんカテゴリが細かく「接骨院」「鍼灸院」などでバラけていたら、それぞれ別の検索軸になりますが「柔整・鍼灸」みたいな検索カテゴリで分類されてしまったらごちゃ混ぜになる可能性もありますからね。この辺りは実際に施行されてから要チェックですね。汗)
この部分に関しては、美容鍼などを行っている院さんに関してはこういった部分が自分たちも掲載できるようになったからOKと割り切って、上記同様にしっかりとホットペッパー内で目に留めてもらえるよう努力を怠らないようにしていきましょう。
既存ページのSEO順位の低下
ホットペッパーは超大手企業のリクルートが運営している媒体です。
ポータルサイトなので更新頻度や掲載数はもちろん、資金力だって個人院のホームページとは比較にすらなりません。
きっとあなたの院がある地域でも、何かしら集客にかかるキーワードを入れて検索を行えばホットペッパーさんが上位で表示されていることでしょう。
これはもうある程度しょうがない部分もあると言えます。
そのサイトに今後「接骨院」「鍼灸院」などのキーワードが追加されてしまうわけですからね。
まず間違いなく個人でやっていた治療院は、これらのキーワードでの検索の際の表示順位がホットペッパーさんが表示されてしまう分だけ下に下がってしまうことでしょう。汗
「別にホットペッパーやってないし、ホットペッパー内の新プランなんてウチには関係ないでしょー」って思ってたら痛い目をみるかも知れませんよ!(もっといえば、SEOの表示順位が下がることでPPC広告の掲載を行う院がさらに増えてくる可能性もあります。そうなればPPCの単価がさらに高騰する可能性もあるため、今回の新プランの影響は決してホットペッパー内だけで完結するものではないかも知れませんよ!)
まとめ.外的要因の変更に関してはうまく対応していくしかない
今回の「あはき柔整プラン」の施行に伴っていくらかの変化があなたの院にもきっと起こってくるでしょう。
とはいえ、こういった変化(グーグルのアップデートなども同様)は止めようがないため、うまく見定めてそれぞれの先生ごとに上手く乗り切っていくしかないのが実情です。
新プラン施行前まではうまくホットペッパーで集客できていたけど、新プラン施行後はまったく集客できなくなったからホットペッパーはやめよう、という選択肢も院によっては出てくるかも知れません。(年契約などの縛りもあったり、新規は来てないけれどホットペッパーの予約ツールに頼りきっていて、移行が難しいからやめられない・・・という方もいらっしゃると思いますが。汗)
逆に新プラン体制になったからこそ、これまではイマイチだったホットペッパーがここにきて急に新患さんを連れてきてくれるようになった、という院もあるでしょうし、これまで鍼灸院だったから載せなかったけど、新プランのおかげで掲載できるようになった、と喜んでいる先生もいらっしゃるでしょう。(ホットペッパーは予約管理ツールの移行が結構大変なので、軽い気持ちで「とりあえず1回登録だけしてみるか」っていう先生は、この点だけはちゃんと調べておいたほうが良いと思いますよ^^)
実際に11月を迎えてみるまでは確たることは言えませんが、こういったことを予想しつつ、実際にその時を迎えたときに自分の院が取るべき最善手をしっかりと打てるように心の準備だけはしておくようにしてくださいね!
この記事を通して、できる限りたくさんの整骨院業界に関わる人に、整骨院の経営のノウハウを届けていきたいと思っています。もし、記事が面白いと思ったのであれば、
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