あなたの治療院では、優良患者さんと、一般患者さん、あるいは短期患者さんなどといった風に患者さんのセグメント分け(一定の基準による区別)を行っていたりするでしょうか?
「患者さんを区別するなんて失礼じゃないか」なんていう声も聞こえて来そうですが、もちろん治療自体は患者さん全員に対して治療家として全力で行わなければなりません。
しかし「治療院経営」という観点から患者さんを「顧客」として見た場合には、提供するサービスを「ある意味公平にする」ためにも、そういった視点が必要になるのです!
誤解を恐れずにいえば、提供するサービスを一定にし過ぎることこそ、逆に「不公平を生んでしまう」とも言えるのですよ!
ちなみにセグメント分けというのは、いろんな基準で分けることが出来るので、何も分け方が一つとは限らないのですが、今回はLTVを基準にしたセグメント分けをした際に考えるべき、各アプローチの変化をお伝えしていきたいと思います。
目次
優良患者さんに対して特別なサービスは提供出来ているか?
あなたはもしかすると、どんな顧客(患者さん)にも同じように均等に区別なくサービスを提供することが一番いいと考えていたりはしないでしょうか?
ビジネスに限定して言えばハッキリ言って、それは完全な誤りです。
最初に述べたように治療自体に関しては全員に全力で当たってください。
これは別に治療をサボれとか、好き嫌いでサービスのクオリティを変えろ、などと言っている訳ではありません。
そうではなく、あなたの院のファンとなり、あなたの院の価値、サービスを認めている人には、より良いサービスの提供(相応の待遇)を用意しなくてはいけないよ、という意味です。
2:8の法則
有名な法則なので聞いたことがあるかも知れませんが、あなたは「2対8の法則」というような言葉を聞いたことがあるでしょうか?
いわゆるパレートの法則というやつですが、あらゆるものは2:8の比率に分けられるよ、的な法則です。(すごく大雑把な説明ですいません。笑)
もちろん結構乱暴な割合ですが、会社なんかで言うと2割の上得意客が8割の売上を作る、とか、2割の優秀な社員が8割の仕事を回している、とかは結構言われたりしますね。
実際、治療院の売上なんかでも綺麗に2:8にはならなくても、2割〜4割くらいの患者さん層が売上の6~8割くらいを上げているところは結構ありますね。
ここで最初の話に戻るのですが、では実際に8割近くの売上を上げている患者層に対して、売上の2割程度しか来院しない患者層と同じサービスを提供するのは、扱いとしては「平等」ではあるかも知れませんが、逆に不公平ではないのか??という話になるのです。
治療院は離脱率の高い業界・・・
僕のブログでは何度も何度も繰り返し伝えていますが、基本的に治療院業界というのは離脱率の高い業界です。
美容室なんかでは、引っ越しなどの理由が無い限りはそれこそ数年、下手すると数十年同じお店に通い続けたりしますが(しかも決してそれが珍しくないケースですね。)、治療院となるとそうはいきませんね。
もちろん数年間通い続けてくれるという人も数%は居るでしょうけど、大部分に関して言えば半年通ってくれればいいほうで、1年間以上通ってくれる人なんて、その年の新患さんのうちにまず間違いなく半分は居ないでしょう。(十数%とかその辺くらいですかね。)
となれば、せっかくあなたの院を好きになってくれた人が離脱してしまうのはLTV的にも、そして精神的にも(よく来てくれる人が来なくなるのはツライですよね?)最大の損失と言えるのです。
優良患者さんを囲いこめ
だからこそ、あなたはあなたの責任と努力で優良患者さんをしっかりと手放さないようにしなければならないのです。
そもそも優良患者さんって誰なの??なんて難しく考える必要はありません。ほとんどの場合は
- 1年間のLTVが平均より明らかに高い人
- 通院期間が明らかに長い人
- バンバン高額商品を購入する人
程度の認識でとりあえず大丈夫です^^
これらの人たちには、例えば
- 予約を優先する
- 定期的にイベントを開催して招待する
- くじ引きや何かしらの賞品などで可能な限り当たりやすくしておく(引ける機会を多めにしておく等)
- お得なクーポンハガキを定期的に配信する
などなど、ちょっとした特別扱いなんていうのは少し考えれば沢山出てくるはずです!
さらに、優良患者さんの中でもさらに上位20%にいるような、超VIP患者さんにはそれこそ毎年誕生日プレゼントのつもりで何かしてあげる、なんていうのも面白いですよね^^
そういった特別な対応をあなたから受けるからこそ、優良患者さんはさらに優良患者さんとなり、ずっとあなたの院に通い続けてくれるような信頼関係が強くなっていくのです。
悪い意味で、一切誰も特別扱いをしないことによって、ずーーーっと新患さんと同じ対応・サービスを受け続けるって(ずっと利用し続けている人からすれば)少し寂しいもんですよ。
まとめ.患者さんを育てるのはあなたの用意している仕組み次第
ほとんどの場合、患者さんの通院期間が伸びないのは、こういった囲い込みや、セグメント分けによるサービス向上の仕組みが治療院に欠けている場合がほとんどです。
今回お話したような流れをしっかりと院に用意していれば、全員・・・・・・とはいかないまでも、多くの患者さんの通院期間・LTVを伸ばすことが可能になります。
新規新規と、新患さんの獲得にばかり気をつかってしまう気持ちもわかりますが(もちろんそれはそれで大事ではあるのですが)、本当にあなたの院にとって大事な人たちを忘れないように気を付けてくださいね^^
もちろん過剰にサービスをし過ぎる必要はありませんが、とはいえ何もしないというのも、それはそれで優良患者さんの取りこぼしが起きてしまうよって話です。
こういった点を少しでも気を付けておけば、気づいた時には「そういえば以前よりも既存の患者さんがずっと院に残ってもらえるようになったな」「なんだかファンになってくれる患者さんが増えたな」と感じられる日がきっと来るようになりますよ!
この記事を通して、できる限りたくさんの整骨院業界に関わる人に、整骨院の経営のノウハウを届けていきたいと思っています。もし、記事が面白いと思ったのであれば、
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