ついついやってしまう「患者さんにしてはいけない」質問

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患者さんに対する施術効果を高めていくためのアプローチとして「患者さん自身からポジティブさを引き出す」というテクニックがあります。

間違いなく「痛い痛い、悪い悪い」って言いながら施術を受ける患者さんよりも、「どんどん楽になってきてる!」と言いながら毎回の施術を受ける患者さんのほうが治りが早いですからね!

だからこそ、治療家である先生側が患者さんからの「ポジティブな発言」を引き出せるよう意図的に行動していかなければならないのです。

しかし、多くの先生はむしろその逆の「患者さんのネガティブを引き出してしまう質問」を普段から無意識に行ってしまっていることが多いのですね。汗

結果的に、患者さんからの満足が得られず「ここじゃ治らないのか・・・?」と判断され、離脱へとつながってしまう可能性が高まるのです。

では、多くの先生は普段から一体どんな質問をしてしまっているのでしょうか?

そして逆に、どのような質問をしていかなければならないのでしょうか?

ついついやってしまう「患者さんにしてはいけない」質問

大前提として知っておいてもらいたいのは、質問に対する回答というものは、こちらの質問の仕方によって「相手の答えも、相手の感じ方も全く違ったものになる」ということです。

質問する側の能力が、答えを引き出す側の回答にも影響を与える、いわゆる「質問力」と呼ばれる類のものですね。

時々「患者さんがネガティブなことしか言わない」と文句を言う先生が居たりしますが、それはもしかしたら先生自身の「質問力」の低さに原因があるのかも知れないのです。(あるいは、初回問診の時点で患者さんに対して「良くなっている部分に目を向けてもらう」というような指導や教育部分のトーク自体を最初からやっていないというケースもあり得ますね。この部分の重要性を理解している先生なんかは、初回問診で「治療における約束」みたいな感じで、患者さんにも治療に対するスタンスで協力してもらえるようしっかりと指導したりしていますよ^^)

つまり「良い質問」を行えば患者さんを良い方向に導いていけますし、逆に「悪い質問」を行ってしまえば気づかない内に患者さんを悪い方法にも導いていってしまうのです。

だからこそ、ただ無意識に質問をするのではなく、自分がする質問は意図を持って用意しておかなえければならないのですね^^

 

 

現場でするべきではない質問とは

では、結論から言います!

普段から来院された患者さんに「今日は(体は)どんな感じですか?」とか「今日の(体の)調子はどうですか?」という「回答に非常に幅を持てる質問」から入っていくのは絶対にやめてください!(いわゆるオープンクエスチョンに分類される質問の仕方ですね。)

治療の初期段階なんて特に体が痛くて通っているわけですから、この質問でポジティブな返答が返ってくることはほぼあり得ないからです。

探そうと思えばまだいくらでも悪いところが見つかるくらいの状況ですからね。汗

こんな回答が無限に用意できるような質問をすれば当然、「まだここが~~」とか「今日はこっちが~~」なんていうネガティブな回答が返ってくるのは間違いないでしょう。

患者さんからすればむしろ良かれと思って「まだ気になっている部分」を探してしまうのです。

つまり、この質問から入っていく先生は患者さんの「ネガティブ」をわざわざ自分から引き出しにいっているのと同じなのですね。

 

ちなみに、ほぼ無意識でしょうけど挨拶をしてすぐに1つ目の質問がこれから入っていく先生は結構多いです。笑

そして「わかりました、じゃあ今日はそのあたりをしっかり見ていきましょうねー」といって施術に入っていくのですね。

「わかりました!」じゃないですよ!笑

この質問が長い目で見た際に、結果的に患者さんの満足度を下げることに繋がっているかも知れないことを知っておいてくださいね!!!

 

 

 

少しでもポジティブを引き出していくための質問

では、逆にどんな風に患者さんからポジティブな答えを引き出していけば良いのでしょうか?

基本的に痛み自体がまだ残っている段階では、多少なりネガティブな発言になりがちです。

その中で少しでもポジティブな回答を引き出していきながら、徐々に状態がちゃんと改善している自覚を持ってもらうことが大事になります。

そのときに行う質問は・・・

先生
〇〇さん、こんにちは。前回初診では、これこれとこれこれの動作に痛みが出ていたということで施術をさせて頂きましたが、お帰りになった後は”それまでと比べてこれこれの部分”が少しは動かしやすかったとか、少しは痛みが軽かったということは感じましたか?^^
患者さん
そうですね、まだ痛みはありますけど、前と比べたら立ち上がりの動作の時のピキッと来る感じはここ数日落ち着いている気がします。ただ、まだちょっとこのあたりは動かすと痛いんですよね・・・
先生
おぉ!立ち上がりの動作に関しては少しは良くなってきている実感もあるんですね!よかったです^^1度に全部きれいに治るというわけにはいきませんでしたが、しっかり良い変化も出てますし、今日は動かす時出る痛みを抑えられるように施術していくので、まだまだ良くなっていきますから安心してくださいね^^
患者さん
はい^^先生よろしくお願いしますね^^

こんな感じの質問の流れになります。(これがいわゆる相手の解答がいくらか限定的になるクローズクエスチョンに分類される質問の仕方ですね。)

大事なのは質問で「自覚のあった痛みの部分を具体的に比較する形」で細かく具体的に質問したり「少しは痛みが取れた部分があったか?」など最初から比べると良くなったと感じる部分を質問で聞いているかどうかということなんですね。

誘導っぽく聞こえると思いますが、間違いなく「良い回答が出やすくなるように」誘導しているので、その感覚は間違っていません。笑

だとしても、特に最初のうちはこういった「ポジティブな部分を探してもらう質問」を投げることが大事になってくるのです。

実際このように聞けば患者さんは「前と比べて、施術後でどこか(良い)変化を感じた部分はあったかな・・・?まだ痛みはあるけど・・・・・・あ、そういえばアレは楽になっていた気がするぞ??」と言う風に、ちゃんと”痛みが残っている中でも”良い部分を探そうとしてくれるのです!

そして、自分の口からそれを発言することで「そうか、ちゃんと施術で効果は出てるんだな」と効果を実感してくれるようになるのですね。

 

これが、もし今まで通り「調子はどうですか?」とだけ質問していたら、確実に返答は(痛みが取れている部分が他にあったとしても)「先生、まだここがこうやると痛いんです・・・」と痛みが出る部分だけをピックアップして先生に言ってきてしまったことでしょう。(こういう、わざわざ痛みが出る動作をして、ここが痛いっていう患者さんいるでしょう?そりゃわざわざそんな動きすれば痛みもでるわ、っていうような。笑。でもそれもこちらの質問次第な部分もあるんですよ?)

ぜひ、質問はできるだけ「ポジティブな回答」になるよう、こちらから意識して行うようにしてくださいね^^

特に通院初期には、この部分が継続通院に与える影響はより大きくなってきますからね!

 

 

 

まとめ.現場で行うべき質問の質を考える

満足度というのは、患者さん自身が変化を実感していけば自然と高まっていくものです。

逆に、患者さんは変化を良く分かってないのに先生だけが「おっ、ここは以前と比べると動きが全然違いますねー」なんて話をしても、患者さんの満足度はなかなか高まっていかないものです。

仮に多少動きに変化を出せていたとしても、患者さん自身が実感できていない変化は、治療効果が出ているとは言えませんからね!少なくとも満足感と言う意味では決して満たせていないのです。

では、100%そこは患者さん任せなのか?と言われれば決してそうではないのです。

もちろん、施術をしっかりと行うだけで変化を確実に患者さんに実感してもらうことが可能になればそれがベストかも知れませんが、実際自分の身体の変化というのは自分自身ではわかりにくかったりすることもあるのです。

だからこそ、こちら側から丁寧に変化を理解してもらえるように質問によって変化を聞き出していかなければならないのですね!

そのうえで今日お話ししたように、こちらが質問のやり方を気を付ければ(いきなりオープンクエスチョンで相手に回答を委ねるのではなく、クローズクエスチョンを使って多少相手の思考と回答を誘導していくと)患者さんから得られる回答もポジティブなものに変わっていくのです。

その結果、患者さん自身が変化を実感し、満足度が高まっていくように導いていくこともできるのですね!

もしこれまでなんとなく「今日はどうですかー?」というような質問から施術に入っていたのであれば、ぜひ「前回施術をした後に、○○の部分だったり、そのほかもどこか少しは良くなった部分はありましたかー?」とポジティブを探っていくような質問に変えていってみてください^^

それだけで、ちゃんと患者さんも施術に協力してくれるようになってきますし、それが結果的に治癒率や継続率の向上にも繋がってきますからね!

 

 

 

 

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