
あなたの治療院では回数券やプリカなどの仕組みは導入されているでしょうか?
最近では自費移行の流れもあって、とりあえず主流だし回数券(プリカ)くらいは用意しておくか、といって導入している院は少なくないでしょう。(その際にメリットやデメリットを深く理解しているかどうかはさておき。)
またその逆に「安売りしているみたいで、なんだか抵抗がある・・・」「回数券が切れたタイミングで、パタッと離脱されるのが嫌だから使いたくない・・・」と、回数券やプリカの導入に拒否感を抱いている先生もまだまだいらっしゃいます。
まぁ確かに回数券のデメリットの一面を捉えている考え方ではあるので、一概にこれらの考え方を否定することはできませんね。
ただ、回数券やプリカというのは別に「単なる値引き」の手段という訳ではありません。
これらは院の経営体質を根本から変え、患者さんにしっかりと治ってもらいつつ、治療院経営を安定させるための「経営戦略の仕組み」とも言えるのです。
そこで今回は回数券やプリカのメリットやデメリットがどのように治療院の経営に影響を与えていくのかについてお伝えさせていただきます。
導入するもしないも、これらのメリット・デメリットをすっきりと理解した上で考えないと、判断を間違えるかも知れませんよ!
目次
治療院経営を安定させる仕組みとしての回数券やプリカ導入のメリット・デメリット
実際のところ、スタッフさんを多く雇って店舗展開している繁盛院では当たり前のように回数券やプリカの仕組みを取り入れていることが多いです。(だからこそ、それを見て「やっぱり回数券やプリカって入れたほうがいいのかな?」と思うわけですよね?)
ですから当然そこには経営を安定させるための明確な理由があるのです。それは・・・・・・
治療院経営における回数券・プリカの3つの大きなメリット
①リピートの安定によるLTV(顧客生涯価値)の向上
都度払いと比べると回数券やプリカを利用して通ってくれる患者さんのほうが、離脱までの平均通院回数は圧倒的に伸びやすくなります。
都度払いだとどうしても「まぁある程度落ち着いたし、次はいいかな?」と離脱の判断が簡単にされやすくなってしまうのですね。(回数券やプリカであればすでに支払いは終えているので、絶対に無いとはいいませんが、途中離脱の自体は減少しやすいです。)
もちろんこれは先生がしっかりと治療計画の展望を伝え、次回もしっかりと治療を行うことに納得してもらい、患者さんから多大な信頼を得ていれば問題にならないことかも知れません。
しかしこれは非常にマンパワーに左右される部分となるわけですね。院長が出来てもスタッフさんは同じように出来るとは限らないのです。
そういった意味ではこの点においてはグループ院だとか、他の治療スタッフさんを雇っている院ほど回数券やプリカを導入するメリットはより大きいと言えるでしょう!
次回リピートを得るために必要なハードルを回数券やプリカが多少緩和してくれるのですね。(もちろん、それでもちゃんと次回の予告や通院計画を話すようにスタッフさんと練習しておくことは大事ですからね!)
②治るまでのレールをしっかりと引きやすい
ゴッドハンドでも無い限り1回の治療ですべての痛みや不調を完全に治すというわけにはいかないでしょう。
1回どころか、2回や3回でもちょっと厳しいということは症状によっては当然あり得ると思います。(はじめてぎっくり腰になった人と、数十年悩んでいるヘルニア患者で治療計画が違うのなんてあたり前でしょう?)
しかし回数券やプリカを選んでもらえれば話は変わってきます。
あなたが用意している回数券(やプリカ)の回数は当然あなたがある程度症状を改善できるために十分な回数に設定されていると思います。(5回券でやってるお店が多いからとか、10回券だとキリがよいから、なんて根拠のない回数で適当に設定していてはダメですよ!症状が軽い人用には〇回券、数年来の症状が重たい人用には〇回券みたいな感じで、あなたがざっくりとした症状別に必要な治療回数を設定しておけばよいでしょう!)
だからこそ回数券やプリカを購入してもらった患者さんに対しては自信を持って今後の治療計画や回復ペースの予想などを伝えることができるわけです。
患者さんとしてもそのペースで治るなら、と安心して通院できるようになるわけですね^^(説明が十分にされて納得しているから別に初回や2回目で痛みが取れてないことに対して変に焦らないわけです。)
今時こういった部分の理解を得られないまま(先生の説明が足りなかったりが原因で)都度で通っている人が2回目とか3回目で離脱してしまって、グーグルビジネスプロフィールなんかの口コミに「3回も通ったのに痛みが全然変わりませんでした」とか書かれると辛いですからね。汗
もちろんこちら側の責任が大きいわけですからネガティブな口コミを書かれてもしかたないかも知れませんが、痛みを取るまでにある程度の治療機会はもらいたいと先生がお考えなのであれば都度払いではなく回数券などであらかじめそれだけの回数(治療機会)は確保できる仕組みにしておきましょう!
③キャッシュフローの改善が期待できる
これはデメリットと表裏一体にはなりますが、やはり将来の売上を今の時点でまとまった売上として手に入れることが出来るのは経営においては非常に大きなメリットとなります。
経営判断的には1年後に手に入る100万よりも、今月手に入る50万のほうが価値が大きかったりすることも少なくありませんからね。
先にまとまった売上が入ることで、広告費への投資や新たな設備の導入といった「攻め」の経営判断は間違いなくしやすくなりますからね。
こういった視点で見れるか、ただ単に未来の売上を先にもらってるだけで割引しているぶん損しているんじゃないか?としか見れないのでは、経営において大きな差が生まれてきたりしますからね!(回数券がただの安売りにしか感じられない・・・という方はもしかするとこの部分に関してのメリットをあまり感じていないのかも知れませんね!)
治療院経営における回数券・プリカの3つのデメリット
①「見た目の売上」に騙されるリスク
上記のメリットと表裏一体の部分になりますが、まとまった現金が入ると売上が大きく伸びているような錯覚に陥ってしまうケースがあります。
しかしそれが実際には「未来の労働の先払い」を受けているということを忘れてはいけません。
上記で触れたように、その売上を未来への投資へ使えるのであれば大きなメリットとして活用できますが、その反面この売上をその時点での自分の利益と勘違いしてしまって消費や浪費に使い込んでしまうと、のちのち経営を大きく圧迫することになりかねませんよ!
そういった意味ではあまり経営に対する再投資を行わない場合、回数券のメリットは大きく減少してしまうかも知れませんね。汗
②割引率と「分単価」のバランス崩壊のリスク
これは単純に価格設定のミスという話ですが、回数券やプリカの料金を設定する際に割引率を大きくし過ぎてしまい、回数券やプリカが売れれば売れるほど、実は自分の院の「分単価」が下がり過ぎてしまって、目標としている売上や利益に届かなくなってしまうというケースも稀にあります。
整体院では回数券やプリカの値引き率はだいたい5~10%程度にしているところが多いとは思いますが、それ以上に回数券やプリカを利用したとしても1分単価が150円~200円程度になるようにしっかりと計算したうえで回数券の値段を決めるようにしてくださいね!
1分単価が100円とか、下手するとそれ以下なんかになってしまうとどれだけ回数券を頑張って販売しても経営が楽になっていくことは無いかも知れませんよ!汗
③無理な販売やトラブルリスク
正直この部分に関しては、押し売りやごり押しなどの変な売り方なんかをしなければ問題にならないのですが・・・・・・
それでもやはりたびたびこういった問題が起こってしまうことは事実ですからね。汗
返金や途中解約に対してちゃんと取り決めがされてなかったせいで患者さんからクレームになったり、無理な販売(と患者さん側に感じられてしまった)のせいで最悪裁判になったりすることもあり得ますからね。汗(まぁこれに関しては都度払いの場合でも、治療後に痛みが出たとかでクレームを入れられたりしますから、回数券やプリカを使わなければ避けられるという話でもありませんが。汗)
あくまでも回数券やプリカというのは「患者さんが治るため」に環境作りの一環として提供するツールです。
それを「売上を作るためのツール」と勘違いしてしまい、販売率にこだわり過ぎたり、とにかく高額な回数券を提供することが目的になってしまうようではいけません。
それは患者さんのためではなく「自分の院の売上のため」だけの行動ですからね。汗
もちろん経営者ですから売上のことを考えることは大事ですが、それは患者さんを第一に考えた上で、そのリターンとして成り立つものです。
回数券やプリカを「ただ高額な売上を作り出すもの」と捉えてしまうのであれば、それは将来あなたの院にとって大きなリスクとなるかもしれませんよ!
まとめ.回数券やプリカの導入は自院にとってのメリット・デメリットで考える
回数券やプリカは単なる割引の為のものではなく、患者さんに「しっかりと治ってもらう環境」を提供するツールです。
ただ安いから通いやすいですよって理由だけで回数券を患者さんに進めているのであれば、確かにその視点であれば回数券なんてただの安売りじゃないかと判断してしまっても仕方ないかも知れません。
あるいは、多少割り引いてでも未来の収益を今すぐ手に入れることでキャッシュフローを改善させるといったように、メリットとデメリットが表裏一体になっているような関係もあるわけです。
このように回数券やプリカのメリットやデメリットというのは、活用する経営側によってメリットを多く享受できる場合もあれば、デメリットのほうが勝ってしまうのではないか?というケースも確かにあるのです。
リピートのしやすさの部分に関してだって、スタッフさんを雇っている院と1人院長の院ではメリットの差が大きくなったりも小さくなったりもしますからね。
僕個人の考えで言えば回数券やプリカがあることによって治療計画が立てやすくなり、(スタッフを含め)リピートしてもらいやすい環境が手に入り、かつ将来のための投資の源泉となるキャッシュが早め早めに手に入るといったメリットは非常に大きなメリットに感じるため、回数券やプリカは治療院には導入したほうが良いと考えている派ではありますが・・・・・・
完全に個人でやっている先生で、特に広告などもかけず紹介だけで成り立ってるよ!っていうような先生には確かに回数券やプリカのメリットは薄いよなと感じる部分もありますしね。
結局こういった仕組みというのはあなたの現在の環境がどうか?あなたがどのように活用するつもりなのか?といった点が大事なってくるので、ぜひ今回の話を頭の片隅にでも入れていただいて、そうして回数券やプリカの仕組みとどのように付き合っていくかを考えられるようにしていきましょうね!
使う、使わない、という以上にこういった部分に関心を持たず、なんとなく周りがそうやっているから・・・・・・と思考放棄してしまうことが一番のリスクですからね!
この記事を通して、できる限りたくさんの整骨院業界に関わる人に、整骨院の経営のノウハウを届けていきたいと思っています。もし、記事が面白いと思ったのであれば、
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