今回はスタッフさんを雇っている先生向けの話となります。
あなたの院では現在何人のスタッフさんを雇っているでしょうか?
通常、スタッフを雇用し始めると経験が浅い新人さんと、経験値の高いベテランさんが混在し始めることになります。
多くの院では新人教育は用意していても(それすら仕組みになっていないところも沢山ありますが・・・)、ベテランさんへのケアは見落としがちです。
今回は、経験値のあるベテランさんこそ陥りやすい罠のお話をしていきますね。
新人VSベテラン
ところで、あなたの院では毎月の各スタッフごとの数字というものは計測しているでしょうか?
意外に思われるかも知れませんが、毎月のデータを見ていると、新人とベテランでは新人のほうが良い成績を出し続けることが少なくありません。
いったい何故こんなことになるのでしょう?
ベテラン先生が陥る「慣れ」という罠
普通ならベテランの先生のほうが自費であれリピート率であれ、経験を積んだ分高くなっていきそうな気がしますよね?
右肩上がりとは言わないまでも、入社1年目のスタッフと比べれば遥かに安定して高い数字を出すだろうと。
しかし現実の蓋をあけてみると、新人と対して変わらない数字か、あるいわそれを下回ってしまうということも決して珍しいことではありません。
これは経験値を積みすぎた故の「慣れ」が全面に出てしまうことが問題なのですね。
「問診」と「治療」、慣れが必要なのは?
もちろん患者さんに安心感を与えるためにも、治療自体に慣れている感があることは大事です。(病院で注射する時に、いかにもナースが慣れてない風だったら嫌ですよね?笑)
しかしこれが「問診」、患者さんの話を聞いている時に出てしまうのは非常に問題があるのです。
「先生、こんな風に痛みが出るんですけど大丈夫でしょうか?ちゃんと治りますか??」
「大丈夫ですよー。そんな人沢山来てますから〇〇さんも安心してくださいねー。」
こんなやり取りです。
もちろん言い方による違いもあるでしょうが、これでは患者さんは安心してはくれません。
「先生、こんな風に痛みが出るんですけど大丈夫でしょうか?ちゃんと治りますか??」
「辛そうですね・・・。ちょっとこんな風に動かしてもらっていいですか?これで痛みは出ますか・・・?じゃあこれならどうですか?うん!安心してください!この感じであれば、〇〇さんの症状はしっかり取れそうですよ!^^」
「そうなんですね!良かったです^^」
と、しっかりと目の前の患者さんを見て、真剣に取り組むからこそ患者さんは安心してあなたに施術を任せてくれるのです。
「問診」は、毎回初めての患者さんに入るように新鮮な気持ちで、「治療」は10000人の治療をこなしてきたかのように慣れ感を持って。
新人の問診というのは緊張感もあって、すごく患者さんの目線に沿ってくれますからね。
初めて来院した患者さんの立場からすると嬉しいんですよ^^
ベテラン先生の問診というのは、うっかりすると初めて来た患者さんからすると味気ないくらいに感じられてしまいます。
手を抜いている訳ではないが、何故か結果が出なくなった先生は是非一度この辺を意識してみると、グッと数字が改善することがありますよ!
まとめ.ベテランには「慣れ」を消す教育を。
「慣れ」というのは非常に怖いです。
絶対に必要なことでもあれば、あまり「慣れ感」を出しすぎても問題があることもあります。
特に、もう新しい業務などを学ぶことがなくなったベテランなんかは「慣れ」も手伝って、一気に無気力になっていきます。
しかも何故か数字は出ない・・・笑
正直に言って、やる気のないベテランよりもやる気のある新人のほうがよっぽど経営者さんの力になってくれるものです。
どれだけ長く勤めても、次のステージ、次の勉強を見せてあげる。
同じステージに満足させない。
新人とは違った、ベテラン教育というものを一度考えてみられてはいかがでしょうか?
それでは!