最近の治療院業界では、分単価を非常に重視し、この分単価を下げすぎないように、施術単価を決定したり、あるいは施術の時短を行なったりします。
確かに治療院経営を安定させていくためには、十分な分単価が獲得できるような設定にしておくことは絶対に必要です。
この部分を気を付けておかないと、どれだけ忙しくても利益が残らない院になってしまったりしますからね。汗
しかし、そこだけに意識を向けてしまって、施術以外の時間を全て削ってしまったりすると・・・
それはそれで、結果的にリピート率が低下したりして、結局売上が落ちてしまう危険性があるのです・・・
時短が大事とはいえ、リピート率を維持するために削ってはいけない「ある時間」があるんですよ!
時短はこの点に気を付けながら行ってみてくださいね!
目次
治療院において患者さんのリピート率に関わる大事な時間
結論から言えば、時間効率を求めすぎて「患者さんと会話をする時間」を削減しすぎてしまうと、リピート率は低下することが良くあります。
これはまさに患者さんは治療院に対して「治療」だけでなく、「精神的なつながり」や「施術以外での付加価値」を求めていることに他なりません。
(分単価を上げて)売上を伸ばすために時短を行なったのに、そもそも患者さんがリピートしてくれなくなって、予約がスカスカになってしまった・・・では、なんのために時短しているのかわからなくなりますからね。汗
適切な時間設定とは?
ということは、何をしなくてはいけないかと言うと、初めから「患者さんと会話をする時間」というのは、あらかじめ施術時間に組み込まなくてはいけないということなんですね。
例えばあなたの院が予約制で、仮に施術が15分程度で終わる内容だったとしましょう。
そのときに予約枠そのものを15分に設定して、限界まで回転率を上げてしまうのは危険だということです。
そうではなく、仮に施術に15分かかるのであれば、予約枠としては始めから20分枠を用意しておき、治療の前後で5分程度患者さんと会話できる余裕を確保しておいたほうが良いのですね。(施術時間が10分ほどであれば、予約枠は15分、とかですね!)
あるいは今現在、予約枠が20分あるからといって、施術を20分間全部使ってやっているのであれば、頑張って施術を17〜18分くらいで終わらせて、浮いた時間を少し患者さんとのコミュニケーションの時間に当てられるようにする、とかですね!
どんな事を話せばいいの?
空いた時間で患者さんとコミュニケーションを取るのが大事、っていうのは何となくわかったけど、じゃあ一体具体的に何を話せばいいの??って思う先生もいらっしゃるかも知れませんね。
当然ですけど、ただ世間話、無駄話をしているだけではダメですよ!
ちゃんと話すべき内容があるのです。
ただ、そこまで難しく考える必要はありません。
例えば、患者さんが疑問に思っていることや、心配していることはないかを聞いて、それに答えてあげるのもいいでしょう。
当然、患者さんに対して治療や通院に対する教育を行っていくことも大切です。
これは結構良くあるパターンなのですが、先生的には随分痛みを取る治療は進んで来て、次回からちゃんと予防治療をしていこう、と思っていたら、次回は患者さんが来なかった、とかね。
これは先生と患者さんの尺度があっていない時に起こりがちです。
先生的には治療工程が半合まで来た、と思っていても、患者さんは「痛みは取れたし、とりあえずこれで大丈夫か」なんてセルフジャッジして通院を止めてしまうこともあるのです。
こういうケースは、ちゃんと先生が治療の終わりに現状を患者さんに伝え、次回の施術にはどんな意味と効果があるのか?を伝えるようにしていれば、十分に防げる内容の一つなのです。
治療計画なんかを患者さんにしっかりと伝える仕組み(というか、単純に話して伝える時間)を用意しておけば回避できる内容でも、意外とそういった仕組みが欠けている院は多いですからね!
あるいは、すでに予防に移っている患者さんで、緊急的に伝えるようなことがなければ、プライベートな話に少しだけ付き合ってあげることだって、ファン度を高め、リピートを伸ばすためには非常に重要だったりするのです。
スタッフさんへの教育はしっかりと伝えておく
ちなみに、あなたが1人院長なのであれば問題ないのですが、上記のような時間を設定する上で絶対に気を付けておかなければならないのが「スタッフ」に予約枠の時間の使い方の「意味」を教育しておくということです。
新人であれば間違いなく何も教育しなければ、予約枠の時間をほぼ全て施術時間に使ってしまいます。
なんなら「時間いっぱい施術に使った方がいいよな?」というような、(スタッフ的には)良かれと思うレベルで、精一杯治療をしようとしますね。笑
むしろ、ちゃんと「施術枠内での時間の使い方」の意味を伝えたとしても、油断するとついつい予約枠を全部施術時間で使い切ってしまうようになってしまったりするものです。
ここは正直根気よく意味を伝えてスタッフさんに理解し、腑に落としてもらうことが大事になってくるので、スタッフさんを雇っている先生なんかは忘れずに意識されてくださいね!
まとめ.無駄に思える時間が患者さん満足度を激増させる
今回話した内容というのは、やっている先生は、いつも自然にやっている内容だと思います。
が、この「患者さんと意思疎通を図る時間」というのは予想以上にリピート率には良い影響を与える時間なのです^^
ついつい分単価が大事、なんて話を聞くと、この時間を意図して取っているわけでなかった先生は、こういう時間まで一気に削ってしまおうとしてしまいますが、そんなことをすると結果的に売上にマイナスをもたらす可能性も低くないんですね!
予約制でやっている院は始めから予約枠を「施術+会話時間(通院指導や状態確認の時間なども含む)」で抑え、予約制でやってない院でも、次の人が待っているからなんて理由でどんどん施術だけを回していくのではなく、ほんの少しでもいいから施術後に患者さんと話す時間はちゃんと確保してみてください^^
ここを意識するだけでも、あなたの院のリピート率はきっと今よりも伸びていきますよ!
この記事を通して、できる限りたくさんの整骨院業界に関わる人に、整骨院の経営のノウハウを届けていきたいと思っています。もし、記事が面白いと思ったのであれば、
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